概要
エジプト神話に登場する大地の神。神々の父、地の住人の案内者という称号を持つ。
大気の神シュートと湿気の神テフヌトの間に生まれた彼らの息子にして大地そのものとされる神で、自身の妹でもある天空の神ヌートを伴侶としている。オシリス、イシス、セト、ネフティスの父親でもあるが、ヌートと抱き合っている所を無理矢理父親であるシュートによって引き離された結果、天と地が分かれたという。
また、豊穣神として崇められた一方、死者が彼の体を通って死者の世界に行く際(古代エジプトでは死者の世界は地下にあると考えられていた)に何故か自身の体を通り抜けることを許さずに永遠に自らの体に閉じ込めてしまうことがあるらしく、畏怖の対象でもあった。
また、山々はヌトと引き離されるとき怒ったゲブが身を震わせたために出来たのだものとされ、地震はゲブが愉快な気分になると地面ごと揺れるためだとされている。