イアペトス

いあぺとす

イアペトス（イーアペトス）とはギリシャ神話の神で、ティーターンの一柱。

概要

名前は「刺し込むもの」「突き刺すもの」を意味するが、神として司っている分野（神徳）は明確ではない。

ただし、突き刺す武器である槍、それを造る職人の神とする説や、名前に含まれる「イアプト」という語が「負傷」「怪我」という意味も持つ事から死神とする説もあるようである。

神話

ティーターンの中でも明確に、叛逆してきたゼウスらと強く対立した一人。

この戦い「ティタノマキア」はティーターン側の敗北に終わり、敵対の態度をとった彼はクロノス共々タルタロスに落とされてしまう。

妻はクリュメネーであるとする説（ヘシオドス『神統記』）アシアーであるとする説（アポロドーロス『ビブリオテーケー』）がある。

どちらも彼の兄弟姉妹であるオケアノスとテテュスとの間に生まれた女神たち「オケアニス」のメンバーである。

クリュメネーとの間にはアトラス、メノイティオス、プロメテウス、エピメテウスが生まれたという。

その他

17世紀には語感の似た名前を持つ旧約聖書『創世記』の登場人物ヤペテ（ノアの息子の一人）と関連づける説が生まれた。