概要
バビロニア神話のエヌマ・エリシュにおいては、海水の女神ティアマトの配偶者である淡水の男神でアプスとも呼ばれる。
神々の父でもあったが、自らの子である新しい神々の存在が騒がしく不愉快に感じるようになり滅ぼそうとした。
ティアマトは反対したが聞き入れず、助言者であるムンムとそれを実行しようとしたが、それに気づいた新たな水神エアに魔法で眠らされて反対に殺されてしまった。
エアはアプスーの身体の上に神殿を建て、そこで妻のダムキナとマルドゥクをもうけたという。
ティアマトはそれに怒り、新たな夫キングーとともに11の混成獣を創造し、神々に戦いを挑んだことがエヌマ・エリシュに記述されている。
元はシュメール神話やアッカド神話に伝わる、河や湖などの水域や井戸水などの源である、地底にある淡水の海であった。
シュメールの神であるエンキやその妻ダムガルヌンナ、母であるナンム、助言者のイシムード、また門番のラハムをはじめとした下級神は、人が生まれるずっと前はその中に住んでいたといわれる。
また寺院の前に置かれた聖水の水槽もアプスーと呼ばれ、後代の宗教での身を清める水入れの起源であると考えられている。
創作の扱い
姿については具体的には伝わっていないが、近代において妻のティアマトが龍神とされることからドラゴンとして描写されることが多い。
- 女神転生シリーズ
初出は『ソウルハッカーズ』で種族は”神霊”。両腕は竜の頭のようで、妻のティアマトともども古代の彫像を思わせる姿で登場した。舞台の天海市・二上門の地下にある古代遺跡に眠っており、ファントムソサエティのとある目的のために討伐される。
それ以降は魔神として真・女神転生Ⅳなどに登場している。
詳細は →アプス
- 美少女戦士セーラームーン Another Story
詳細は →シャーマン・アプスー
- 天空のスカイガレオン
- ぼくとドラゴン
pixivユーザーでもある海野大輔氏が担当。無断転載禁止。
- ドラゴンソリティア