曖昧さ回避
- 『メソポタミア神話』(バビロニア神話)の創世記に登場する女神。本項で解説。
- テーブルトークRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』に登場する多頭のドラゴンの女神。⇒ティアマト(D&D)
- ゲーム『女神転生シリーズ』に登場する悪魔。⇒邪龍ティアマト
- ゲーム『ファイアーエムブレム』シリーズのうち『蒼炎の軌跡』『暁の女神』に登場するクリミア王国グレイル傭兵団の女性騎士。⇒ティアマト(ファイアーエムブレム)
- カードゲーム『ロードオブヴァーミリオン』に登場するキャラクター。→ティアマト(LoV)
- ソーシャルゲーム『Fate/Grand Order』に登場するキャラクター。→ティアマト(Fate)
- ソーシャルゲーム『グランブルーファンタジー』に登場するキャラクター。→ティアマト(グラブル)
- ソーシャルゲーム『メギド72』に登場するメギドのひとり。→ティアマト(メギド72)
- モンスターバースシリーズに登場する怪獣の一種。→Tiamat(モンスターバース)
- ゲーム『ファイナルファンタジーシリーズ』に登場する竜型のモンスター。⇒「ティアマット」表記が多いのでティアマットを参照。
- 君の名は。に登場する彗星の名前→ティアマト彗星
- ゲーム『ラストオリジン』に登場するキャラクター。⇒X-00ティアマト
- ソーシャルゲーム『LINE:モンスターファーム』に登場するシンリュウ種のモンスター。⇒ティアマト(モンスターファーム)
本記事ではメソポタミア神話の女神ティアマトと、これにちなんだキャラクターのうち「ティアマト」表記で独立記事がない項目について説明する。
※表記ゆれ⇒ティアマット
メソポタミア神話の女神ティアマト
メソポタミア神話の創世記とされる、『エヌマ・エリシュ』に登場する女神で、夫であるアプスーとの間ですべての神々を生んだ母神。
ティアマトの名は「苦い水(塩水)」を意味し、伴侶である神アプスーは「甘い水(淡水)」の意である。
神としては海の力を用い、常に荒れ狂う、原始的混乱をもたらす女神とされている。
エヌマ・エリシュにおけるティアマト
子神たちが巻き起こす騒々しさに苛立ち、子殺しを画策しはじめたアプスーを諌めていたが、アプスーはその計画が実行に移される前にそれを察知したエアの魔術により眠らされた上で殺されてしまう。
それでもまだ耐えるティアマトであったが、エアの子でありバビロン市の主神たるマルドゥクの誕生と、それを祝う神々が起こす更なる騒ぎ、そしてアヌから誕生祝いに与えられた風で遊ぶマルドゥクに悩まされ、さらに同様に騒動に耐えかねた他の神々の訴えの前についに戦いを決意。
そして新たな伴侶として定めたキングーに天命の書板と11の混成獣をはじめとする軍勢を与え、自らもマルドゥクと戦いを繰り広げるも、彼の持つ風を体内に送り込まれ、口を閉じることができなくなったところで、心臓を矢で射抜かれて倒された。
彼女の体は世界創造の材料として半分に裂かれ、一方が天、もう一方が大地として使われた。
ティアマトの姿
容姿に関する情報は少ないが、新アッシリア時代の円筒印章の図柄にマルドゥクと戦うティアマトを表したものがあり、そこでは頭部に角、そして蛇のような手足の無い長い胴体を持つ姿が描かれている。
ティアマトが創造した11の混成獣軍団に関してはエヌマ・エリシュを参照。
創作された神?
ところでこのティアマトだが、『エヌマ・エリシュ』が編纂されたバビロニアの第一王朝において神殿で祀られた形跡がない。
バビロニア第一王朝を担ったアムル人は、より古い時代にメソポタミアで勢力拡大したシュメール人の神話と自分たちの神話を習合させることで、メソポタミア支配の正当性を語ろうとしたことで知られている。
そしてシュメール人の創造神話とアムル人の創造神話を合体させていく過程で、辻褄をあわせるための接着剤としてティアマトという新たな神が創作されたという説がある。(いわば、スーパーロボット大戦におけるバンプレストオリジナルのようなもの?)
ティアマトのモデルとなったのはシュメール神話に登場する海と深淵の女神ナンムと言われている。ナンムは天地と神々を創造した太母であるが、配偶者を持たずに単体ですべてを生み出したという点でティアマトとは異なっている。
関連タグ
創作作品におけるティアマト
海外のTRPG『ダンジョンズ&ドラゴンズ』において邪悪な竜の名前に用いられ、その影響か『女神転生』や『ファイナルファンタジー』で竜型のモンスターとして扱われたため、フィクション作品では、しばしば竜(ドラゴン)とされる。
ブレスオブファイアⅢのティアマト
※左画像では、左下奥
ソラトロボのティアマト
※ロボットの方
サンサーラ・ナーガ2のティアマト
※右側
最弱無敗の神装機竜のティアマト
※パワードスーツ(装甲機竜)の方