概要
メソポタミアにおけるイガリマ
古代メソポタミア、ラガシュ市の都市神ニンギルスと、その妻ババ女神との間に生まれた下位の神で次男、ガラリムという名でも呼ばれる。
グデアの神殿賛歌・シリンダーB、944~956行において、「彼(ニンギルス)の愛する息子」「ギルス(ラガシュの1地区)の代官」「偉大な門」等として記され、その他に「オーロックスの門」という名も持つ。
古代メソポタミアにおいては、神殿や武器等が神格化され、その主である神の家族や眷属として崇拝される場合があり(ニヌルタの武器シャルウル等)、イガリマはその名から、ニンギルス神殿の門が神格化されたものと考えられている。
また、ニヌルタと同一視されたキシュ市の都市神ザババの持つ二振の武器のうちの一振の名でもある。
もう一振の名は、同じくニンギルスの息子で長男でもある「シュルシャガナ」。
(ニンギルスもまたニヌルタと同一視されている、故にニヌルタ=ニンギルス=ザババとなる)
シンフォギアシリーズにおけるイガリマ
ザババ神の武器として登場。
暁切歌が扱う、魂を切り刻む翠の大鎌(メイン画像)。
Fateシリーズにおけるイガリマ
プリズマ☆イリヤで登場。子ギルが王の財宝から取り出して使った宝具『千山斬り拓く翠の地平』と、美遊兄の投影品『虚・千山斬り拓く翠の地平』の二種類が登場する。
オリジナルの方は神造兵装のため投影品の方は形だけのハリボテだが、とても巨大なため充分に強力。
参考文献
「筑摩世界文学体系1 古代オリエント集」三笠宮崇仁、杉勇編 筑摩書房
「古代メソポタミアの神々」監修:三笠宮崇仁 岡田明子、小林登志子共著 集英社
「Gods Demons and Symbols of Ancient Mesopotamia」 University of Texas Press
「The Electronic Text Corpus of Sumerian Literature」英国オックスフォード大学 シュメル文学電子化プロジェクト
「Ancient Mesopotamian Gods, Superstition, philosophy, theology」W.G.Lambert 1990