概要
ソーシャルゲームにおけるイベントでランキング上位者に頒布されるデータ、特にレアなデータの事である。コンプガチャに比べると手を染める人も知名度も少ないが、利用者にこれを奪い合わせるためのアイテム販売はソーシャルゲームの大きな利益の一つになっている(コンプガチャについてはそちらの記事を参照)。
競う相手は全ユーザーの場合と振り分けられたグループ内のユーザーの場合があり、そのグループも期間内はずっと同じ場合と1日ごとに変わる場合がある。
また、ポイントで競う場合、1日で稼いだポイントの量で競う場合と期間内の累計ポイントで競う場合がある。
仮想通貨のように別の入手手段がある場合は労力と見返りが釣り合わない事もあるので参加しない人も多いだろう。
報酬としては大きく分けて3種類である。
①単純な報酬
主に石等の仮想通貨だったり、強化用の素材だったり、アイテムとの引換券だったりといったもの。
②限定称号や限定衣装
ランキング何位と明示された報酬もあれば、特定のランキング以上で無いと入手できないものまで。
③限定キャラクター(ユニット)
許すべきではない極悪非道な行為。
詳細は以下に分けて記載する。
単純な報酬
10連ガチャ以上回せる程の石だったりなど、「手に入れば嬉しいが大金をかけてまで入手する程のものではない」ということが多々。
そのためこれがイベント上位報酬になっている場合は特に問題視されることがなく、それなりにイベントは盛り上がり、良心的なイベントだと言われがちではあるが、逆に言えば運営側も課金を大して促せないというデメリットがある。
限定称号や限定衣装
それを持っていてもゲームの進行上は大したメリットになることはないが、限定品故に二度と手に入る機会が無いことが多い。
それを持っていることをプロフィール等で設定できる称号の欄や、キャラクターの着せ替え機能がある場合はそこで設定することで他のユーザーに示すことができることが最大のメリット。
「それを手に入れられるくらいにやり込んでいるプレイヤーである」ということを周知することで優越感に浸ることもできるが、マルチプレイの時には自分のゲームの腕を周りに周知させることでキック(パーティーからの追放)されづらくなる等もメリットと言えるだろう。
称号の場合は二度と手に入らないことが基本だが、限定衣装の場合は稀にだが後々何らかの形で他のユーザーも手に入れられる機会が与えられることもある。
限定キャラクター(ユニット)
最も金が動くイベントであると同時に最もユーザーから嫌われるタイプのイベントである。
このタイプで入手できるキャラクター(ユニット)は後にイベント入手だったりガチャへの追加だったりが行われないことが多く、それ故にガチャでの天井までにかかる金額よりも遥かに大きい金額の現金を投入して様々なもの(そのイベントに対して有効な特効キャラだったり、スタミナ等の回復アイテム等)を多数用意して挑み、それでも敗れて全てが水の泡になるというユーザーも多く現れてしまう。
特に有名なのがコンプガチャ問題の方でも悪い意味で知名度のあるアイドルマスターシンデレラガールズである。詳細については専用の記事があるのでそちらを参照。→イベント上位報酬(シンデレラガールズ)
決して間違えてはいけないのは「特定のポイントまで貯めれば必ず手に入る」「特定のステージまでクリアすれば必ず手に入る」といったイベント配布キャラクター(ユニット)とは違うということ。
こちらについてはガチャ等と違って、そこまで遊べば必ず手に入るためガチャ等と違って良心的と言われやすい。
その他の問題
作品によってはそれを所持していることで次のイベントを有利に進める事ができることも多いことも問題のひとつとして挙げられる。
言ってしまえばそれを持っているかどうかで次のイベントが始まる際のスタートラインが異なるため、単にそのキャラ(ユニット)が好きだからではなく、次のイベントを楽にしようとするために必死になって手に入れようとするユーザーもいる。
ポイントを稼ぐためのキャラがガチャや先行販売で実装されたり、ポイント稼ぎが有利になる使い捨てアイテムやスタミナ回復アイテムがまとめ買いできたりする事が多く、それらを使えば上位に…というのは甘い考えである。
何故ならば上位陣は全員そのポイントアップのキャラを持っていることがほぼ当然なので、それを全て所持した上でさらに使い捨てアイテムやスタミナ回復アイテムをどんどん消費して順位を上げなければならない。
使い捨てアイテムやスタミナ回復アイテムを現金ではなく石等の仮想通貨で販売している場合もあるが、その仮想通貨も元を辿れば現金で購入するものであるので、結局多々買わなければ生き残れないことには変わらない点は注意が必要。
ガチャと同じで大量に現金を消費してそれを手に入れようとするかどうかはユーザー次第なので、最初から諦めたり、他のユーザーの動きを見て早々に見切りをつけて撤退することもまた勇気であり、英断である。
間違っても大量に現金を投入したにもかかわらず結局そのイベント上位報酬を取り損ねたという最悪の事態にはならないように注意をするべきであろう。
グループ戦の場合、グループの選定方法は作品によってまちまちであり、完全にランダムで選定されることもあればそれまでのユーザーの行為によって決定されることもある。
ポイントアップのキャラやアイテム等をフル活用して上位に入ったが次のグループは廃課金勢の集まりで余計に辛くなるという事もあれば、逆にたまたま周りがイベント上位報酬に興味が無い人ばかりの集まりに入ったがために楽に手に入ることもある。
どういう仕組みでグループが選ばれるのかが発表される作品であれば事前に調べることも戦略であろう。
なお、運営の監視が甘いゲームの場合はチートやマクロを使うユーザーとぶち当たる事も…
こうなると上位、特に1位を狙うのは絶望的となる。
一応補填が出る事もあるがそのやり方が悪いと不満の声が高まるのは避けられないだろう。
チートやマクロにはチートやマクロで対抗するという手段も無くは無いのだが、それらの行為は運営からアカウントのBANをされかねない危険な行為であると同時に、最悪その仕様がその作品自体の寿命を縮めてしまうおそれもあるということには要注意。
決して勧められる方法では無いが、それでもと手を出すのであれば良くてアカウントのBAN、最悪裁判沙汰等も含めて何が起こったとしても自己責任の上で行うこと。
これらの問題は、最初から「自分は絶対無課金でしかプレイしない!」とか「月額いくらまでしかプレイしない!」と自分で上限を決め、自分で自分を律してそれを厳守することで、(イベント上位報酬を諦めるという選択をすることで)全て回避できる問題でもある点には留意しておく必要があるだろう(大金を支払わされたユーザーが救済されにくい理由の一つがここにもある)。
イベント上位報酬限定キャラクターに伴うインフレ問題
ソーシャルゲーム(特に初期のもの)は単純な数字のパワーゲームという側面が強いため、期間限定ガチャの限定カードや上位報酬といったものはその時点で最強、そうでなくとも最高クラスの性能が与えられることになる。当然、その帰結として「性能インフレ」が引き起こされることとなる。
インフレの弊害としては「インフレに伴い上位報酬、そこまでいかなくても完走報酬を手に入れるために必要な戦力のハードル」が上がることであり、特に長い間休止していたユーザーにとっては致命傷となる。
関連項目
AV女優:こちらを題材にした作品では、上位に入る為にも課金必須と言う位には能力がインフレしている様なカードが限定ガチャに入っている事がある……らしい。