概要
CV:置鮎龍太郎(ドラマCD)
仮面をつけた魔法使い。金色の目をしており、左の目もとにほくろがある。
レヴァリアース
ディアボロスを求めて異世界へやってきたウリック達が出会った魔法使いの男。何の伏線もなく唐突に表れたぽっと出のラスボスである。
赤い仮面と生きた鎧を着用しており、鎧は攻撃されると吸収し、気が荒くなっていくという。
彼こそがザードを殺し、現在オッツ・キイムに混乱を招いている張本人であることが判明した。
丁寧な口調で話すが、趣味は魔物の死体コレクションという残酷な人物。
人間であるが、既に感性や考えなど人間の枠組みを超えてしまっており、最終的な目的は「魔物による世界統一」というもの。
オッツ・キイムはやがて魔法によって発展していくが、そのせいで崩壊するという未来を知ったため、人間を嫌悪し、魔物による世界統一を望み始めた。
異世界までやって来れたシオンの腕を見込み、彼を仲間にならないかと勧誘するも、即座に「いやだい」と拒否される。
似た者同士ではあるが、ウリックと出会い変われたシオンと相容れることはできず、戦闘は激しさを増していき、ついには人知を超えた証明として、人の姿を捨てて巨大な魔物の姿へと変身する。
そこへウリックが戦いの場へ戻り、一度は「戦いはもうやめよう」とウリックの訴えを聞き入れるように見えたが、やはりその考えを変えることなく、最後はシオンの魔法によって瀕死状態へ追い込まれる。
今度こそウリック達を殺そうと体の復元を始めるが、泣き叫びながら攻撃して来たウリックにトドメを刺され、絶命した。
………………かのように思われた。
刻の大地
第3巻で登場。今作では目元まで隠す仮面とローブを身につけており、素顔も晒されている。
また異世界ではなく、北の大地を居住地としている。
よく体調を崩しており、鏡を見ることで安定すると言う不可思議な体質となっている。
同じ顔をした褐色肌の女性達を何人も作り上げ、世界のあらゆる場所へ偵察係として送り込み、情勢などを把握していた。このうちの一人からは「イール」と呼ばれている。
自身も世界各地へ飛ぶことがあり、時に魔物に指示を出したり、時に人の命を奪ったりしている。
今作でイールズオーブァの瞳は金色であること、その色は「ディアボロスの水晶」を所持しているためと判明した。
闇の王エストと出会い、彼女から「ダークエルフの生き残りがいる」という情報を聞いてシアンベルブの町へ来訪、街をドームで囲み、ダークエルフであるジェンドに攻撃を仕掛ける。
この時ジェンドのことを「ダークエルフ」ではなく「黒いエルフ」と呼んだ。
十六夜の「魔物達は鳴いて地震を起こしているのではなく、地震が起こることを感知して鳴いている」という意見に興味を持つが、それはただの直観的な考えだったことに苛立ちを覚え、十六夜を攻撃する。
だがカイの反撃とジェドの木に魔力を吸い取られたことで、撤退する。
またこの邂逅時、カイ達に「お前たちはディアボロスに会うことはできない」と断言している。
第2部では「晦の魔法使い」たちと接触していることが描写されており、マンフロイの研究に手を貸している。
接触があるのはマンフロイだけのようで、イサラとリヴは彼のことを知らなかった。
またイールズオーブァや彼の作った女性も内部に入りこみ、カイ達と再会している。
その後資料室で十六夜、イリア、レムと再会するが、この時仮面を落として素顔であったこと、
3年前に素顔を見たのはシオンだけであったため、イリアとレムは仇敵だと気付けなかった。
ちなみに十六夜からは「おじちゃん」と呼ばれている。
鏡を見て落ち着いたり、いきなり自分の手を傷つけるなど突拍子もない行動に出たので、レムには「ナルシスト」や「サイコ」と呼ばれる。
3年前にあった出来事をイリアに話させたり、魔力と法力を組み合わせた高度な術を見せることで、
聖石の力はもっとすごいのだと証明したりと、敵であるはずのイリアや十六夜を攻撃しなかった。
シオンの命がけの戦いについては、「自分の命よりも大切なものを貫き通した素晴らしく美しいもの」と評価している。
去り際イリアに「どこかに落とし忘れた名前を見つけておきなさい」と言い残した。
飽くなき探究心を持っており、魔物の生態についても十六夜の思いつきを否定したように、
綿密なデータ収集によって得た結論しか信じない。
が、興味をひくものを見つけた時は、例え戦闘中であっても調べようとするマイペースなところもあり、
このせいでラスボス的位置にいながら、十六夜のペースに巻き込まれた。
膨大な書物を収集していて、その中にはシオンが欲しがっていたとても貴重な本もあった(が、シオンとの戦闘でボロボロに)。
独特の美的感覚を持っており、自然が作り上げたものを愛するが、それを壊された時は問答無用で魔物を殺している。
幅広い知識を持っており、エストが着る服についても知っていた。
アニビパオ、スリカロマノアの二頭の赤竜を封印したのもイールズオーブァであり、赤竜からは「北の暗黒」と呼ばれている。
ちなみに赤竜が封印されたのは、14年前のオッツ・キイム4982年頃。
「赤竜がザードを導いたことであの方の領域にやってきた」というセリフから、
ザードがディアボロスを倒した年代には、既に彼も行動していたと推測される。
ディアボロスの水晶を所持しているため、魔物は人間である彼の指示に従っている。
シリーズでも謎の多い人物の一人であり、彼の目的が3年前と変わっていないかは不明である。
ちなみに「イールズオーヴァ」ではなく「イールズオーブァ」なので、間違えないように。