苦労性少女悪魔とオタクおっさん使い魔の魔界珍道中記!
概要
本作品は、『good! アフタヌーン』(講談社)にて2016年6月号から連載中の櫓刃鉄火による漫画作品である。
ストーリー
使い魔を1匹も持てない落ちこぼれ悪魔・パティ。彼女がやむなく使い魔に選んだのは、普通の人間……ではなく、魔界生物に異常な執着を燃やす、マッドな魔物研究家だった!
登場人物
主要な人物
- パティ
頭に2本の青い石角を生やした、食いしん坊な悪魔族の少女。虫が大の苦手。置き手紙を残して行方をくらませた父を探すため、人間の使い魔・ノーマンと共に旅へ出る。
行く先々で問題を起こしている父や、言うことを聞かないノーマンをはじめとして、とにかく厄介ごとに巻き込まれやすい不幸体質。また、父が残した借金(勝手に連帯保証魔にされていた)を返そうとしたり、主人としてノーマンの身勝手な行動を叱ったりと責任感は強い。言うことをほとんど聞かないノーマンにかなり手を焼いているが、いざというときには真っ先にノーマンに頼ろうとするなど、以外にも彼を信頼しているようである。
パティ自身も知らなかったが、実は魔法(の一種)が使えたらしく、牢や結界などの封じられているものを解放することができる(分かりやすく言うと「凄い鍵開け能力」とのこと)。発動の際には角が少し共鳴する。しかし、発動条件は未確定で、自身が閉じ込められている場合に発動したこともなく、ノーマンたちからは「地味」と言われる始末である。
- ノーマン=ボルカネロ
パティの使い魔である魔物研究家のただのオッサン。身長1.9m、体重83kgと中々の巨体。
魔物への好奇心・探究心が異常なまでに高く、魔物が目に入るたびにあちこちへ駆け回るためパティたちをよく困らせている。 また、魔物たちでさえ驚くほどの運動神経と力を持ち、パティが窮地に陥ったときには(魔物研究を怠ることなく)あの手この手で彼女を助け出すことも。 当初からパティを主人と認めてはいるが、彼女の言うことをあまり聞かないことが多い。
パティの使い魔になる前(人界にいた頃)は対悪魔機関の第6特務部隊に所属していた大尉であり、数多くの悪魔を捕らえて調査していたらしい。しかし、捕らえた悪魔を逃していたことがバレて投獄され、そこで人界に迷い込んだパティと出会う。
- ラザニール
石売りを生業とする竜人の女性。使い魔はカーバンクルのマウ。頭部に2本の角が生えており、マウの額の石(のようなもの)と同じ赤い色の髪や瞳を持つ。
パティたちとは小都市・ハトハラのコンテストで初対面したが、そのときはノーマンの無遠慮な言動に何度も掌底打ちを喰らわせた。その後、商品になりそうな石を探して旅をしているときにパティたちと偶然にも再会を果たし、宿泊する金もないパティたちに同行される羽目になる。ただ、もともと面倒見が良いこともあって、いつも苦労しているパティと行動を共にするようになる。オットーからは「アネゴ」の愛称で呼ばれている。
竜人なだけあってドラゴンに変身できるが、変身するたびに服が全て弾け飛んでしまうことから、人前では滅多に変身しない。また、パティ一行の常識人でありながら、もふもふしたものに目がないのが玉に瑕。
- マウ
ラザニールの使い魔。オス。体長0.3m、体重3kg。
額に赤い宝石のようなものがついた幻の魔物・カーバンクル。主人であるラザニールをとても信頼しているものの、彼女のもふもふに対する執着には呆れている。
- オットー=スペアミント
対悪魔機関の第6特務32期生で、ノーマンとはほとんど入れ違いに入隊した。ノーマンのことを崇拝しており、失踪した彼を探すために魔界への “穴” に飛び込み、その先で運良くパティ一行に出会う。その後はノーマンについて行くという体でパティたちと行動を共にする。
色々あって魔界の料理店『キッチン・ハハブ』でバイトを始め、そこで食べたまかないの美味しさに心機一転、魔界一のシェフを目指すようになる。 実はパティと同い年。
- バグリス
パティの父で、彼女が旅をする羽目になった元凶。借金取りから逃げるために娘を村に残して行方をくらます。その後は行く先々で厄介ごとを残しており、ついには指名手配されてしまった。
万魔殿(パンデモニウム)の人々
- シアルル=モレク
万魔殿評議長を務める悪魔。旧魔王時代に南部大陸を統括したと言われる牛の魔王・モレクの名を持つだけあってシアルルも高い魔力と角を持つが、角の形状が鹿のように枝分かれしていることを気にしている。
パティほどではないが、パティ一行やバグリスたちのせいで苦労が絶えない。そのため、滅多にない半休のときには息抜きとしてお忍びで街を訪れては、美少年アイドルグループのライブを観に行っている。リビクくん推し。
- スフラトゥス
パティの叔父。パティとは違い一本角。
万魔殿にて書庫管理をしており、他の悪魔からは「万年窓際族」と呼ばれるくらい立場は低いようである。しかもバグリスの義弟でもあることから、万魔殿に勤めながらも軟禁状態に。
- ナントゥル
万魔殿書庫管理課顧問教授の悪魔。ただし、顧問はバイトで本職は人間研究。それゆえ、同じ研究家であるノーマンとは “研究者として” 息が合う。
その他
- ベルゼビュート
オグベルゼの領主である悪魔。大量の蝿を扱える魔力を持つことから、ノーマンからは「蝿の王・ベルゼブブでは?」と疑われている。
- ヤゼル
ユリリスに住む竜人の男性。ラザニールとは違い、顔はそのままドラゴン。
街にかけられた “魅了” を解くために一人で奔走していたところラザニールたちと出会い、彼女らに協力を求める。
- カッちゃん
パティの住んでいた村の悪魔の男の子。
使い魔は一角コウモリ。
- ボっさん
パティの住んでいた村の悪魔の男の子。
使い魔はオレンジサラマンドラ。