概要
ブラジル所在のエンブラエルが開発した戦術輸送機である。
当初は同社が過去に開発した旅客機E-190の派生型として検討されていたが、2009年、ブラジル政府からの投資によって計画が具体化すると、完全に新規設計の機体として改めて開発がスタートした。
全く経験のない分野であるにも拘わらず開発は比較的スムーズに進み、2015年には初飛行にこぎつける。その後政府が投資を絞った事により2年の遅延を挟むものの、18年には民間の形式証明を取得、19年にブラジル空軍に最初の機体を納入した。
機体のコンセプトは至って堅実であり、C-130より一回り大きい程度で戦術輸送機としては過不足のないスペックに落ち着いた。そのため老朽化したC-130の正統後継機として注目されており、既に複数の採用を勝ち取り、潜在的な顧客も多いと見られている。