CV:朴璐美
エーブ・ボランとは、『狼と香辛料』に登場する人物の一人である。タグとしては名前だけのエーブの時も多い。
この世界では珍しい女商人であり、普段は女であることを悟られぬようローブを纏い、頭に頭巾を被り目だけを出した姿でいる。近寄りがたい印象を受けるが本人曰くおしゃべりとのこと
貪欲なまでに金稼ぎに執着しており、時には他人を裏切り命懸けの危険な取引までも行い、自分の手を汚してまで相手を突き放すことも。しかしそれらを成功させるだけの才能と実力を兼ね備えており非常に有能な商人である。
名門貴族の出であり、本名をフルール・フォン・イーターゼンテル・マリエル・ボランと言う。「マリエル」の部分は貴族の隠し名であり本名を知る者も少なく、「マリエル」を含めたフルネームを知る者は幼い頃の使用人かエーブ自身が認めた者にしか教えない為非常に限られる。
幼い頃に家が没落し、残った二人の使用人と商人紛いの事をして日々の糧を得ていた。貧しい者を思う優しい少女であったが、ある時に乗り入れた大きな商売を共同で行っていた商人に裏切られ、品物をすり替えられた上に奪われる事件が起こる。茫然自失の彼女は使用人に焚き付けられ覚悟を決める。そして道中の事故で重傷を負った裏切り者を戸惑いながらも殺害し品物を奪還。そして甘さと名前を捨て、ただひたすらに強さと利益を求める女商人エーブ・ボランが生まれたのであった。
後日談であるエピローグでは南の大帝国で商会を興して大規模な取引を行っているらしく、大帝国の市政参事会の予備役に列せられていることから一角の大商人へと成長したようである。
ロレンスとは一時共同で毛皮取引の計画を立てるが裏切り、一時は倉庫で切り合いになることもあったが、最後には共に窮地を脱しお互いに商人として認め合う仲となる。またロレンスに多少の気があるらしい。
狼と羊皮紙にも登場。本作では自らの性別を隠していない。トート・コルを利用し儲けようとするもミューリにその計画を妨害されている。