概要
姿は見えないが、樹上で赤ん坊の様な産声で鳴き、「オゴメ笑い」という奇妙で特徴的な高笑いをするとされ、その正体は一説によれば木霊であるといわれる。
また民俗学者・大間知篤三著の『神津の花正月』の記述によると、その正体は三宅島山中で笑い声をたてる怪鳥で、「ウグメ」という別名で呼ばれる存在であるとされ、産女が時に鳥の姿の妖怪であるとする伝承がある事から、このオゴメもそれに類する存在ではないかという説もある。尚、茨城県ではこれらに類するものを「ウバメトリ」と呼んでいる。
延宝時代の怪談集『諸国百物語』に記載される「靏の林、うぐめの化け物の事」によると、京の都に夜な夜なこの「うぐめ」という名の化け物が出現して赤ん坊のような声で泣いたとされ、ある者がその正体を見極めようと刀で切り落とした所、その正体は大きなゴイサギであったという。