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概要

放射性廃棄物の最終処分場。「オンカロ処分場」とも。フィンランド西岸のオルキルオト島に所在し、同島のオルキルオト原子力発電所から数マイルの花崗岩の岩盤に建造されている。

原子力発電所から出る放射性廃棄物は大抵、地上の一時的な保管施設に貯蔵されるが、この廃棄物を地下400メートル以上の花崗岩で囲われた地層に埋め、廃棄物が無害になるまで半永久的に保管(実質的には封印)し続けるための最終処分場として建造が進んでいる。稼働は2025年ごろを予定。

「オンカロ」はフィンランド語で「洞窟(Onkalo)」を意味する。

後世に危険性を伝える

放射性廃棄物は完全に無害化するまで数万年かかるため、その間、廃棄物をオンカロ内の地下深くに封印し続ける必要がある。しかし数万年の間にオンカロの存在が忘れ去られた場合、後世の人類(あるいは人類以外の新たな知的生命体)が廃棄物の危険性を知らないまま、オンカロに近づいてしまう可能性がある。

どうにかして危険性を後世に伝える必要があるが、現在の我々の使っている言語が後世に残されている保証はなく、警告文を書き残しても後世に伝わらない可能性がある。

このためオンカロなどのような処分場では、言語を用いない非言語メッセージで後世に危険性を伝える方法が考案されている。

例えば、同じ処分場であるアメリカ核廃棄物隔離試験施設(WIPP)では、後世の人類や知的生命体を施設に近付かせないようにすべく、

  • 警告用のイラストや4コママンガを描き、言語を使わずに危険性を伝える。
  • 巨大なトゲやいばら状の建造物を並べるように設置し、一目でそこが危険な場所だと分かるようにする。

などの「Long-term nuclear waste warning messages(長期核廃棄物警告メッセージ)」と呼ばれるメッセージを周辺に配置し、後世に危険性を伝えるアイデアが提案されている。

↑ アイデアの一例「Landscape of Thorns(ランドスケープオブソーンズ:いばらの風景)」。オンカロ周辺の地面に四方八方から突き出た不規則な大きさのスパイクの塊を設置し、まるで茨の森のような空間にすることで、後世の人々になんとなく「ここは立ち入らない方が良い」と伝わるようにするメッセージ。

似たアイデアとして、いばらではなく下のイラストのように巨大なトゲを並べて設置する「Spike Field(スパイクフィールド:スパイクの空間)」がある。

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