概要
1977年8月から1990年2月にかけて、3代にわたって生産・販売が行われ、バイオレット/スタンザとプラットフォームやボディーシェルを共用したチェリー店向け兄弟モデルであった。
初代・A10型(1977年~81年)
チェリー店のラインナップ拡充を図るべく、バイオレットのモデルチェンジに合わせて主力車種のチェリーF-Ⅱより上級な小型セダンとして発売。当初の車名は「バイオレットオースター」だった。ボディータイプは4ドアセダンと3ドアのハッチバッククーペの2種(1980年には5ドアハッチバックも追加)がラインナップされ、バイオレット/スタンザとの3兄弟の中ではスポーティーな位置づけにあった。
搭載されるエンジンは直4・1.4リッターOHVのA14型と1.6リッターOHCのL16型で、翌年には1.6リッターが2プラグの急速燃焼方式を採用したZ16型に変更、1979年のマイナーチェンジで1.8リッターのZ18型も追加された。
2代目・T11型(1981年~85年)
1981年6月にモデルチェンジされ「JX」のサブネームが付けられた。
新開発となる直4・1.6~1.8リッターOHCのCA型エンジンの搭載に加えて駆動方式をFFに変更したことにより、広々とした室内空間を実現。ボディータイプは4ドアセダンと3ドアハッチバックの2種がラインナップされ、空力特性を意識したクリーンな外装デザインを売りとしていたが、1983年のマイナーチェンジで前後のデザインが大幅に変更された。
3代目・T12型(1985年~90年)
1985年10月にモデルチェンジされ、車名を再び「オースター」に戻す。
ボディータイプも発売当初は4ドアセダンのみだったが、1986年6月に5ドアハッチバックの「ユーロハッチ」が新たに追加された。搭載されるエンジンは先代からCA型を引き継いでいるが、新たに1.8リッターDOHCターボのCA18DET型を設定。また、1987年よりイギリス・サンダーランド工場でヨーロッパ向け仕様車の現地生産が開始。
1990年2月に後継モデルとなるプリメーラに移行。
関連項目
初代・A10型の4ドアセダンが遊撃捜査班の覆面パトカーとして登場。