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オートリバース

おーとりばーす

カセットテープを出し入れしなくともA面、B面を切り換えることのできるメカニズム。
目次 [非表示]

概要

オートリバースとは、カセットテープ録音再生機器において、テープを取り出して裏返さなくとも自動でA面とB面を切り換えることのできるメカニズムである。

初期のカセットテープ録音再生機は片道テープ走行で、テープが終点まで来た場合は裏返してB面(またはA面)をかける必要があったが、80年代になるとオートリバース機能が搭載された機種が増え、テープを裏返さなくとも好きなタイミングで別の面に入った曲を再生することができるようになった。

リーダーテープを光学センサー等で自動検出し、磁気テープ部の終端でリバース動作を行う「クイックリバース」と呼ばれる機構を搭載したデッキも存在する。これによりテープ両面にラジオ番組等を録音する場合の音切れが少なくなった。またリーダーテープ自体を短くしたショートリーダーテープを採用した録音用テープも登場、クイックリバースほどではないものの音切れを最小限にすることが可能。(一般的にリーダーテープは片道5秒あるが、ショートリーダーの場合1~3秒程度になる)


便利な機構ではあるものの、高級機になるほど採用数は減少する。理由としては高級機に採用されている「3ヘッド」「クローズドループ・デュアルキャプスタン」といった機構との両立が困難であること、リバース機構によるテープ走行アライメントの信頼性低下が主である。

前者はメカニズムの設計次第で解決可能であるが、後者は本機構を採用する以上常に付きまとう要素である。

テープの走行方向が逆転した際、反対面の記録トラックを読み取る為に多く採用されている機構が可動式のヘッドであるが、ヘッド自体がテープのアライメントに大きく関わる要素であり、それを可動化してしまうことにより厳密なアライメントが取れなくなってしまう。その結果「A面とB面で音質が異なる」という症状として現れる。

1つのヘッドで両面のトラックを読み取る「4トラックヘッド」を採用しヘッドを固定化することにより解決を図っている機器も存在するが、3ヘッド機で録音モニター機能(テープに録音された音とソース(録音する元の音源)を聴き比べる機能)を搭載する場合、録音のみワンウェイとなってしまう。また録音でもリバースを行う場合、消去ヘッドが2つ必要になる(可動ヘッドであれば消去ヘッドも可動部に含めることにより1つで済む)。

ナカミチ社の「DRAGON(ドラゴン)」は、数少ない高級オートリバースデッキの1つである。ヘッドアライメントの要素である「アジマス」を自動調整するNAACと呼ばれる機構を搭載。


現在

TEACのW-890rなど、ごく最近のカセット録音再生機でも搭載されていたが、オートリバース機構搭載のカセットデッキメカが全世界で生産停止したため、現在はハイエンドタイプのデッキでもオートリバースは搭載されておらず、ワンウェイでしか録音・再生ができなくなっている。


別名・表記ゆれ

Autoreverse


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カセットテープ オーディオ

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