秘密は安全だし、人をちがったものにするには大いに役立つのですよ。人の内側で力をもつわけね
『クローディアの秘密』は、E・L・カニグズバーグによるアメリカ合衆国の児童文学作品。1967年に出版され、同年のニューベリー賞を受賞。
物語
11歳の少女クローディアは、弟のジェイミーと一緒に家出して、ニューヨーク市のメトロポリタン美術館に潜り込む。そこではミケランジェロ作とされる謎多き天使の像の展示が始まるが──。
クローディアは天使の像の秘密を知り、それを口外せずに自分の中にそっとしまい込むことは「幸せである」と見てとる。秘密というものは、それを持つだけで、その人を内側から支え、前とは違った人物に変える力を持っている。クローディアは家出前とは異なる自分になって家に帰ることができるのだった。