概要
龍/悠月の考えに反発した鼠/大河とその考えに賛同した者たちいわゆる獣側の裏切り者で結成された新勢力。鬼や悠月達とは異なり、「ターゲットが嘘及び罪を認める認めないに関係なく殺すべき」という極めて過激で強硬的な考えを持っている。
一方で大河は自身に反旗を翻したとはいえ姉の親友である瀬奈を殺害しようとする、かつての仲間を囮にしようとするなど、もはや目的の為なら手段を選ばなくなるほど1人明らかに暴走している。
メンバー
- 鼠/新見大河〈26〉
元獣の一員でケダモノのリーダー的存在。両手にバンテージを巻いている。獣のメンバーだったが、前作で鬼達に罪を暴かれた者達が釈放されてのうのうと生きている事実から『ターゲットが嘘を認める認めない関係なく殺す』と言う危険な考えに至り、龍/悠月たちと意見の対立から喧嘩別れのような形で脱退し、単独で丸亀の事務所に侵入してMプロジェクトのデータを入手する。しかし、綾部の襲撃に遭い肩を撃たれ血まみれになりながらも、彼を撒いて横浜湾岸病院の駐車場にたどり着く。そこで裕子に出会い、彼女に銃を向けて車を走らせるように指示し、さらに自分の手術を武蔵家で行うように無茶な要求をする。その後裕子たちに逃走されるも、綾部に殺されかけた裕子を救い出す。獣のアジトでデータを見て「山猫は北見じゃない」と山猫の正体を知る。
その正体は鶏/重原瀬奈の親友:新見百花の弟で六石交通のタクシードライバー。動機は丸亀を優先して結果的に百花の治療を後回しにした裕子への復讐。この時手術の優先順位を決めたのは裕子ではなく外科部長の棚倉眞であったのだが、(百花が亡くなったことを知らなかったとは言え)姉が亡くなった直後に丸亀の秘書と話していた裕子が『医者として当然のことをした』と発言をしたのを聞いたこと、姉の一件があった後も同じ事を繰り返していた(第一話の回想シーンで大河と同じく代議士の妻を優先したことによって娘を亡くした母親が裕子に『娘を返せ!』と訴えている)事から「権力に屈して飼い慣らされていることがお前の罪」と裕子への憎しみを募らせていた(とは言え、裕子は他に急患がいたことを知らされておらず、患者を優先順位で決める病院のやり方に対して外科部長に異議を申し立てていた。しかしそれを聞いてもなお「変えることができなかったお前は結局権力に屈した」としている)。
第8話で自分の考えに賛同していた重原・松長・浜松姉妹と裏で繋がり配信チャンネルをハッキングし、独断で制裁を始めた。
そして第9話でかながわ新空港に着いたのち、ケダモノ達と合流。他の獣達を囮に逃げようとするが、『(直樹と共に)生きてこの子を産みたい』と自分を裏切った瀬奈にも一切の慈悲を見せず「だったら、ここで死ね」と姉の親友でもある彼女に迷いなく発砲した。その後、裕子と空港にいた人質+蛇/紗季とケダモノ達と共に横浜ベイサイドホテルへと向かい、人質全員の皆殺しを宣言する。
最終話で獣たちと別行動を取っていた理由が明かされた。彼は空港占拠の裏で丸亀の事務所に侵入し総会の警備実施計画書及びMプロジェクトのデータをコピー、セキュリティを突破できる権限を持つ裕子を使いホテルを占拠するためだった。
横浜ベイサイドホテルを占拠し、30分以内に武蔵と悠月が今自分がいるビジネスフロアに来なければ裕子と紗季を殺すと宣言。武蔵や悠月らに真の山猫の正体を告げ、さらには悠月に『1分以内に山猫を殺せ、さもなくば紗季を殺す』と脅すも悠月は撃たず、カウントダウンが0になったタイミングで配信が切られ突入した本庄達によって下のフロアにいた浜松姉妹が捕まり丸亀
や大久保など大勢の人質を解放されてしまう。
悪あがきに時限爆弾を作動させるが武蔵ともみ合いになり、その隙に悠月に爆弾を解除され唯一捕まっていなかった松長も捕まった。ならばせめて裕子だけでもと彼女を撃とうとしたが、先に悠月に胸を撃たれ『姉ちゃん…』とこぼしその場に倒れた。本編でも本庄が『マルヒ5名(ホテルで確保されたのは松長と浜松姉妹と駿河姉妹、彼を含めた場合6人になる)確保』と言っており、裕子も処置をしておらず公式でも最期と書かれている為、恐らく亡くなったと思われる。これにより獣及びケダモノの占拠事件は収束となった。
このように復讐の為なら手段を選ばず、仲間さえも目的の為に使い捨てようとするなど冷酷な性格をしているが、占拠の2ヶ月前に掛川が留置所で子供を流産した事を聞かされた際は『それは、辛かったな…』と同情するなど、この時点ではまだ人としての情は持っていた。
Huluオリジナルのスピンオフ『新空港占拠前 Run,Mouse,Run!』では主人公を務め、何故彼が復讐の道を進むことになったのかが明かされる。
獣が空港を占拠する1ヶ月前(おそらく大河が獣を抜ける前)の界星堂病院。病院占拠事件によって明らかになった複数の罪で逃走中の元国会議員・北見に関する情報を追い求め、廃墟となった同院に忍び込んだが、院内で何者かに襲撃され、自身を含む5人の人物が足を鎖でつながれて霊安室に監禁され、更に自分達を監禁した正体不明の人物から『半年前に起こった通り魔事件の犯人を裏で操っていた黒幕』を見つけることを要求される。
この時点で自分以外の他の人質に対し『あんたらの事情などどうでもいい、あんたらが生きようが死のうが知ったこっちゃない』と冷たく切り捨てる、通り魔事件について問いただすために若狭昇の首を絞めたりガラス片を突きつけて脅すなど、目的のためなら手段を選ばない冷酷な性格となっている。
公式に記載されている祖逖之誓(そてきのせい)は命をかけた決意、目的を果たすまで絶対に帰らない誓いという意味。
- 鶏/重原瀬奈〈28〉
演:山谷花純
空港占拠時は1人で空港の派出所を制圧した。一方で、(復讐を果たしたとはいえ)鶴田と鹿野の死には少なからず動揺するなど、精神的にはあまり強いとは言えない。
その正体は白河の元秘書。目的は同僚であり親友でもあった新見百花にパワハラをし、更には横領の罪を着せて自殺に追いやった白河とそれに加担していた米沢、そしてネットで百花を誹謗中傷し、更には米沢の指示で遺書を改竄した鶴田と鹿野への復讐。また、彼女が身につけているネックレスは、百花とお揃いの物である。
銃の扱いを教わった事がきっかけで猿/丹波直樹とは親密な関係となったらしく、更に妊娠している事が発覚。
実は親友の百花の弟である鼠/大河の考えに賛同し、密かに協力していた裏切り者の1人であった(「私は人生を失った。もう失うものはない」としていたが直樹はその事を知らなかった)。
だが、それでも直樹と共に生きて身籠っている子供を産みたいとケダモノ側を裏切り、大河に撃たれかけ直樹に庇われるも、虎/丹波が彼を庇い戸惑いを隠せないでいた。その後直樹と共に逃走するもSATに捕まり引き離されてしまった(この捕まった時に発していた「一緒にいたい」というセリフは実は台本にはなく、演者である山谷女史のアドリブであったことが本人のInstagramのストーリーで明かされている)。
最終話で事情聴取した武蔵に守りたいものができたからケダモノを裏切ったことも言い当てられ「少しでも罪を軽くしたいなら話してくれ」と言われ、ケダモノの計画の一部始終を明かし、大河達は人質もろとも自爆するつもりだと涙ながらに話した(鶴田と鹿野の件でも復讐を果たしたとはいえ動揺していた為本当に優しい人物であることが窺え、武蔵はこの時も2話で白河の罪を明らかにして彼女の正体を言い当てた時も優しく語り掛けるように彼女に話していた)。
公式に記載されている悲歌慷慨(ひかこうがい)は社会の乱れや自らの人生の不運、悲劇などを悲しみ、歌い、憤り嘆くことという意味である。
- 猪/松長仁〈30〉
演:後藤剛範
詳細はリンク先にて
- 兎/浜松奏〈20〉
演:安斉星来
詳細はリンク先にて。
- 羊/浜松詩〈25〉
演:山本千尋
詳細はリンク先にて。