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サイケまたしても

さいけまたしても

週刊少年サンデーで2014年32号から2019年4・5合併号までシリーズ連載された福地翼による漫画作品。
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作品概要編集

『サイケまたしても』とは、福地翼による日本の漫画作品。週刊少年サンデーで2014年32号から2019年4・5合併号までシリーズ連載された。話数カウントは「TAKE〇」。

単行本1巻相当分を集中連載した後、休載する不定期連載の形態。

約3年ほど、不定期ながら連載が継続され、2018年には「TAKE100(100話目)」を突破。

あらすじ(ネタバレ注意)編集

サイケの変身(TAKE1-5)編集

没個性で無気力、友人も作らずに自己完結的に生活している葛代斎下(サイケ)。ある日、幼馴染である枸橘蜜柑が事故死し、彼はなぜ夢を持たずにただ生きているだけの自分が生き残ってしまったのかと絶望する。そんな中、彼が立ち寄ったモグラ池で地盤崩落が発生し、サイケは池に落下。目を覚ますと、蜜柑が死ぬ日の朝7時に戻っていた。

かくして時間逆行の能力を手にしたサイケは蜜柑を救うべくこの日をやり直す決意をする。


他の能力者の存在(TAKE6-18)編集

試行錯誤の末蜜柑を救うことに成功したサイケは、この能力を生かし「ヒーロー」として社会奉仕をしようと決意。一方で実はこの世界には超能力者が多数存在し、中には悪事に能力を使っている者もいた。

サイケがヒーローとして活動を続ける中、同族狩りを行う超能力者・氷頭栄治がサイケの前に現れる。彼は能力を社会奉仕に使うサイケに興味を抱きつつも他の相手同様襲いにかかる。サイケも、氷頭に暴力をやめさせようと応戦する。

何十回にもわたるやり直しの末サイケは勝利し、氷頭はサイケの仲間になると約束する。

2人は悪事を働く超能力者を倒すことを目標に掲げるが、彼らの住む町にも魔の手が潜んでいた。


黒田ユメヲの登場(TAKE19-)編集

サイケと氷頭は近隣の町で超能力者による集団暴行事件が発生していることを知り、現場に向かう。しかし、その犯行グループはすでに粛清されていた。粛清したのは黒田ユメヲが率いる超能力者の集団だった。

黒田はサイケの時間逆行の能力と、その能力を使う動機を危険視し、彼の能力を奪おうとサイケと氷頭を襲撃する。サイケの常人離れした強い精神により、サイケは能力を手離すことはなかったものの、黒田ユメヲの力を前にサイケと氷頭は大敗を喫する。

その敗北とユメヲからの忠告などを機に、自分の能力やトラウマなどについて苦悩するサイケは、下記の負荷のこともあって、一度は能力を手放すことを選ぼうとする。


しかし、一部の自分本位な能力者による昏倒事件の規模が悪化したことを機に、事態はサイケにとってもユメヲにとっても予想し難い方向へと向かい始める。


登場人物編集

(こちらには現在、TAKE30前後のネタバレが含まれているため、注意)


主要人物編集

  • 葛代斎下(くずしろ サイケ)

三丁目のモグラ池で溺れるとその日の朝7時に戻ることができる能力(いわゆる時間逆行)を持つ少年。

本作の主人公。中学3年生。

没個性で友人も作っておらず、惰性で毎日を過ごしていた。幼馴染の蜜柑の死の直後上述の能力を手に入れ、モグラ池で溺れることによりその日の午前7時に戻ることができるようになった。

蜜柑を救ってからはやや社交的な性格になり、能力を使い困っている人を助ける「ヒーロー」として行動するようになる。

氷頭やアナとは一度敵対するも、のちに仲間となる。身体能力は高くないうえ、能力も自衛に向いてない為、コンビで戦うときは肉弾戦を氷頭やアナ、作戦立てや緊急時のやり直しをサイケという分担にしている。

猫が好きである。


少なからず自分の能力に執着しており、場合によっては数百回溺れ時間をさかのぼることもいとわない。それはかつての自分が無個性であったことで周りに見向きもされなかったことのトラウマが起因している。

また、能力のデメリットとして使用する毎に、体内のある部分に負荷が募るというリスクを抱えている。


  • 枸橘蜜柑(からたち みかん)

本作のヒロイン。

昔のサイケと対照的に、社交的で自分の夢も持っている。美術部所属で、美術家のある高校への進学を目指している。

交通事故で亡くなる未来をサイケによって回避する。

6話以降は本編が超能力者絡みのものばかりになってしまったため出番が少なく、作品内でもネタにされていた。ユメヲの関係者の離反などを機に、歪な形で出番が増加し、サイケに心の傷を与えかねない情況にあったこともあるが、後々にある程度改善された。


  • 氷頭栄治(ひず えいじ)

触れた物体を発泡スチロール化する能力を持つ。

釣り目が特徴の青年。名前が判明するまでサイケからは「つり目」と呼ばれていた。

サイケと出会うまでは能力者狩りをしていだが、能力を社会奉仕に使うサイケに興味を持ち接触、肉弾戦では圧倒的に優位に立つも、能力の詳細を見破ったサイケに最終的に敗れる。その後、「最期を看取る」とサイケに約束し、仲間になる。


生まれは裕福な家だが、暴力沙汰を幾度も起こし、実親からは勘当された模様。現在は一人暮らしをしている(ただし、実家の親の言動や、愛情等に欠ける教育にも問題があることを、本編の序盤から何度か仄めかされていたが、最終話直前で…。)


喫煙者だが、サイケとコンビを組んでからはそのような描写は見られない。ちなみに犬が好き。

上述の能力のほかに能力者を見分けることができる力を持つ。超能力者である人は煙が周りを取り囲むように見えるとのこと。見分ける技能は一種の特技に近く、他の能力者でも会得可能だが、会得者の一部は、ある人災で亡くなっている。


  • 黒田ユメヲ(くろだ ユメヲ)

能力を消去する能力(相手の能力者に『能力の放棄を宣言させる』ことが条件)を持つ、目つきの悪いサラリーマン。自分本位な性格ではなく、ある程度自分の行動を見つめなおす理知もあるが、能力者の暴走などを止めるために強引な手を使う、少々物騒な一面もある。

能力者を集め、危険な能力を保持する能力者を粛清するための組織を立ち上げる。

また『予知夢』を見ることが出来る能力を持つ(2つのうち1つは、ある国でのトラブルの際に身についてしまったもの)。

同作者の読みきり作品「ネガティブレイン」(サイケまたしても三巻収録)では主人公を務める。


  • アナ・エガートン

ガムテープ化する能力(触れた物を伸縮する巻尺式のガムテープに変質させる)を持つ少女。

ユメヲの組織に属しており、特にサイケのことを敵視していたが、後々に和解。ユメヲとサイケ双方の関係者だけでなく一般人にも凶行を働く別組織撃破に協力。

後に、ユメヲの組織とは一応離れ、サイケ・氷頭の仲間として、積極的に支援するようになる。


  • 八乙女研二(やおとめ けんじ)

物体にタイヤをつける能力を持ち、自らをチャラ男と称する男。

人生を心底楽しんでおり、作者曰く自分の願望から生まれたキャラとのこと。もっとも、仲間に対する情はそれなりにある様子。


  • カリム・クリスタンヴァル

頭部の三つ編みを鎖に変える能力を持つ少年。

戦闘時に自らを「勇者」、相手を「スライム」と呼称する。その他、能力をゲーム感覚気味に用いようとする悪癖らしきものも。

鎖により、対象を捕えたり物に巻きつけて反動で自らを高速移動させたりすることができる。


  •  ヨハン・ディートリッヒ

呼称は不明だが、物体切断などが行える能力を持つ男。

外見上は優男だが、内面に過激な思想と凶暴性が見え隠れしている危険な青年。ただ、彼も彼で別の能力者に振り回されている。一応、ユメヲの協力者であったが…。



  • 猫カフェの店長

紅茶を飲んだ人間を猫にする能力(ただし品種はスコティッシュフォールドとアメリカンショートヘアに限る)を持つ男性。

サイケたちの住む町で猫カフェを経営していた。彼の作る紅茶を飲んだものは身体も精神も猫になってしまう。(ただし被害者が猫が好きか嫌いかによって効果に差が出る)

サイケと氷頭に悪事を暴かれ店をたたもうとした矢先、黒田たちに粛清された。


  • Dr.ミュウトン

オネェ口調で話す男性。物質の透明化の能力を持つ。(透明化させるものは大小様々。)

氷頭が倒した超能力者を率いて氷頭を監禁し、武器を透明化させて拷問し、能力者を見分ける方法を聞き出そうとする。こうして超能力者を集め、世界を牛耳ることを目論んでいたが、サイケにすべての動きを覚えられ倒された。

後に自分なりに改心し、氷頭達にサイケの能力に関する危険要素を伝える。


  • ヒトミ

アナのかつての親友。彼女が超能力者であると知っても差別的な目で見ないなど心優しい少女。

陸上の短距離選手で、ライバル視している選手がいるが、そちらはヒトミのことは眼中になく、会った際に暴言を浴びせられる。アナの工作によってその相手に勝利するが、「妨害に遭った」とライバルが抗議したため隣で走っていた彼女は濡れ衣を着せられる。その後、アナが工作したことを知り、絶交を申し出た。それから1年たっているが、未だ恨めしく思っているようで、街中で会い挨拶されてもアナのことは見向きもしなかったが、サイケ・氷頭たちとの一戦を終えた後、和解した模様。


  • 逆神夕貴(さかがみ ゆうき)

とある条件を満たすことで複数の人間の意識を、疑似空間に幽閉する能力”夢SNS”を持つ、狂人。身勝手な性格。

大規模な迷惑行為を働き、図らずも、サイケとユメヲの関係改善のきっかけになった。


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幼馴染コンテニューだ



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福地翼 少年サンデー

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