概要
サチカ・クローンとは比良坂サチカの正体である。
ザンキゼロの真の主人公にして、
原罪の少女の肩書き通り、オリジナル・サチカの死が意図せず遠回しにザンキゼロの世界を滅亡させてしまった。
オリジナル・サチカ
作中の遥か昔、つまり人類がまだ存続していた頃、寺島ダイチと一葉サクラという二人の天才大学生がいた。
彼らはあくまで「実験」として二人の天才が子供を作ると同様に天才が生まれるのか?
という興味本位で一葉マモルを生んだ。
しかし彼は両親と違って凡才であり、12の頃には彼らも興味が失せて母方に引き取られ、
姓を一葉と名乗ることにした。
その後、寺島博士は愛人の比良坂クララと子供を作り、その間に生まれたオリジナルのサチカである。
マモルとは異なり聡明な天才少女に育った。つまりマモルの腹違いの妹である。
マモルは皆陽学園初等科の校舎で保険の先生(養護教諭)として勤めていたが、
ある日彼の名前を聞きつけたサチカはマモルに会いに行く。
腹違いの妹の噂は聞いていたマモルだったが、突然の妹の来訪に驚く。
曰く、両親はサチカのことを「喋る計算機」くらいにしか思っていないと吐露する。
それに自分を重ね、彼らは二人で暮らすことになった。
意外にも寺島博士はこれを実験に支障のない範囲ならと許可した。
ガレージキッド
とあるガレージにステミスカイというゲーム筐体が設置されており、
サチカをリーダーとした、マモルを除く「ガレージキッド」と呼ばれる小学生のグループのたまり場になっていた。
マモルも付き添いでよく面倒を見ていたようだ。
しかしそれも長くは続かなかった。
ロンドン橋連続殺人事件
ある日、世間を賑わせた子供を狙った連続殺人鬼、黒崎ヨウスケがガレージに現れる。
彼はこう言う。「ゲームをしよう、目をつぶって他の子を指差し、"黒い羊"を決めるんだ」と。
黒い羊に選ばれた子は罰ゲーム=殺害されるものとガレージキッド達は直感した。
サチカを除くガレージキッド達は、「皆がサチカちゃんを選ぶわけがない」という理由で全員が全員サチカを指してしまう。
サチカは包丁で滅多刺しにされ、ノコギリで右腕と左足を切断され殺されてしまった。
ガレージキッドの面々はPTSDの治療としてそれ以前の記憶を封印された。
サチカ・クローン
これを知り、妹を喪ってしまったマモルは、
火葬の日にサチカの遺体を盗み冷凍保存した。
右腕と左足は持っていけなかったため、火葬はその二肢だけで行われた。
凡才だったマモルは養護教諭を辞め、あらたに再生医療の大学に入り直し、ひたすら研究に励んだ。
マモルは成果は上げられなかったが、寺島博士はいつの間にかサチカの遺体を使ってクローン人間を誕生させていた。
これが世界初のクローン人間、サチカ・クローンである。
しかし生前の記憶は失っており、見た目こそオリジナルと同じであったが、
性格も、知性も、全くの別人になってしまった。
何故か火葬された右腕と左足は生え変わらなかった。
寺島博士にとっては「失敗作」だったので、処分されそうなところをマモルが引き取り育てることになる。
その後、サチカには旧型ペケ字キーを移植されることとなる。
新型ペケ字キー
旧型ペケ字キー=サチカ・クローンを殺す実験をしようとする寺島博士をマモルは止める。
そこで選ばれたのがマモルとサチカを除くガレージキッドの6人であった。
「黒崎に殺されたのはサチカを選んだガレージキッドのせい」と吹き込まれたマモルは、
復讐心と共に彼らを拉致、リミッターや老化機能をつけた新型ペケ字キーの実験台にする。
世界滅亡
その後、クローン技術を兵器に転用しようとしたナノマシン「ルシオラ」が暴走し無限に自己増殖、
人々はクリオネに変化し、そのクリオネで他の人間を殺していく恐ろしい連鎖が繰り広げられた。
そして20日の間に世界に伝播し、ルシオラはリミッターで止まったが2018年8月に世界は滅亡してしまう。
急遽ペケ字キーを移植したマモルは、復讐心と共に生き残り、
ガレージキッドへの復讐のため何年何十年と掛けてエクステンドTVを制作し、
ガレキ島を運転しながら各種漂流廃墟に細工をしていき、
機を見て彼らを蘇生させたところからゲームは始まる。