概要
ボディ形状は3ドアのハッチバックで、日本で言うコンパクトカーに分類される。
日本での販売
プロトンは創業以来日本での販売網を持たなかったことから、メーカーと合わせて知名度は皆無に等しかった。
しかし、2010年に日本のパーツメーカーのキャロッセが代理店となり輸入することを発表。
翌2011年から輸入が開始された。
これは、当時国内のモータースポーツ、特にラリーにおいて手軽に参戦できる国産車が少なかったことから、その役目を担うために企画されたもの。
対象となったのは1600ccエンジンと5速MT搭載の廉価グレードで、車体価格は約150万円と安価であった。
ラリーに必要なパーツはキャロッセ自身が発売することで対応した。
また、広告活動としてキャロッセを母体とするCUSCOチームが全日本ラリーに本車で参戦。
高崎くす子と佐藤りあという自社のオリキャラを描いた痛車であったことから、話題を集めた。
しかし、キャロッセの目論見とは裏腹に本車の売り上げは全くと言っていいほど振るわず、全日本ラリーで活躍したのはCUSCOチームのみで他チームには普及しなかった。
これは単に戦闘力不足が原因で、最高出力113馬力の非力なエンジンと、車両重量1160kgという重い車体はライバルであるスイフトスポーツに対し大きく劣るものだった。
一時期ジムカーナにもスポット参戦したが、やはりスイフトスポーツに歯が立たずすぐに撤退した。
こうして、主戦場である全日本ラリーでも数年で姿を消し、CUSCOチーム自身も国産車や高額なプジョーに切り替えるという本末転倒な結果で終わってしまった。
尚、プロトンは2015年にサトリアネオの生産を終了している。
キャロッセの在庫分も2018年中に完売したとの事だが、これが日本で売れたのか、それともマレーシアに返送したのかは不明。
補足
サトリアネオの名誉の為に記しておくと、スーパー2000規格で行われた海外のラリーでは複数回の優勝を含め好成績を残している。
こちらは改造範囲が広いため全日本ラリーとは区別して捉える必要があるが、海外では強豪のイメージを植え付けることに成功していた模様。
また、マレーシアでは「R3」という高出力なホットモデルも発売されており、こちらの輸入を望む声もあった。