ショーン(トリシア先生シリーズ)
しょーん
騎士の一族として誇り高くあらねばならないと、間違った身分主張と高慢な気位の高さを見せていた問題児。
前述のとおり武門の名の優れた騎士家系の四人兄弟の末っ子で、兄たちはそれぞれに一人前の騎士として名を馳せている為に、それがコンプレックスとなっている部分がある。騎士として家の仕事を割り振られたときにはその重圧のためにストレス性の胃炎を発症するほどで、武門の騎士には向かない繊細なまでの神経を持つ。
しかし本人としてはそんな兄たちやサクノス家自体には強い誇りを持ち、将来は当然のごとく騎士になる事を希望していて、騎士団入団試験も複数回受けている。(が、その度に落ちている)
友人を得てコンプレックスが薄れ、騎士志望としての余計な力が抜けてからは、皮肉なことだが友情を尊び弱きに手を素直に差し伸べる「騎士らしい」性格へと着実に成長している。
その事もあり近年では、自家の運営する騎士団の副団長である女騎士のシャーミアンから
「兄たちをも超える逸材となれる可能性は十二分にある」と評価されるに至っている。
その実は草花と詩を愛し、常に星見の塔の歌壇の世話を欠かさない、心優しい少年…というかオトメン。
家事、裁縫、服飾デザイン、園芸が大得意。
しかもこれらの特技に関しては得意ゆえに努力が苦にならないため、好んで研鑽(本人的には「騎士になる特訓の合間の息抜き」なのだが、明らかに息抜きの域を超えている)しており、その乙女スキルは一足飛びの成長を続けている。
しかし騎士としては女々しい禁じられた行為と自らの行動を恥じ、ひた隠しにしていた。後にベルとアーエスにこの趣味を知られて2人からは「乙女少年」と通称・揶揄された。
のちにトリシアから診療所の薬草園(とはいえ花壇に近い小規模のものだが)の築園を依頼され『魔法のお医者さん!!』シリーズ以降では築園された薬草園の管理を行っている。
一方で限定的ではあるが趣味がばれたことで肩の荷を降ろして素で接する事のできる相手が出来たことで、トリシアたちに対してはかなり砕けた態度をとるようになった。草花が好きなことから「植物の成長促進と強化」の魔法を体得する。