サイモン・・・・・・負けちゃだめよ
声優
- 日本版:小西真奈美
- 海外版:カリ・ウォールグレン
概要
劇場アニメ『スチームボーイ』に登場するキャラクターでヒロイン。年齢は14歳。オハラ財団の会長チャールズ・オハラ・セントジョーンズの孫娘である。性格は高飛車かつ、気紛れで典型的なお嬢様。容貌は、セミロングの金髪をロールにしており、服装は赤いドレスに帽子、赤い笠、と容貌からしてお嬢様である。またペットにチワワを飼っている。
自分が「これだ」と思ったとおりに世界が動いていると勘違いしている。財閥という裕福な家で育ったせいか、世間知らずな発言が劇中に度々確認される。一方で、実は自分の気持ちを素直に伝えることのできない、不器用な女性であることから、きつい言葉を放つ、ともされている。また雇われ社長サイモン・アーチボルトが頭の上がらぬ人物でもある。
性格
上記したように、典型的なお嬢様(御淑やかさとは無縁な我が儘タイプ)である。相手が誰であろうと、またお客がいようがいまいが無遠慮かつストレートに発言しているが、相手側はスカーレットが会長の孫娘であることから、真面にしかりつける事も出来なかっと思われる。どれ程ドストレートかというと・・・
- イギリスに到着早々、「川は臭いし、空気は汚れてるし、建物はくすんでるし」
- 料理を出されると、「サイモン、この魚川と同じ匂いがするわ」
- 誘拐されたレイがロンドンであることを知ると「ロンドンに決まってるじゃないの、貴方馬鹿?」
- スチーム城の中央動力室を前にして「皆、うちがお金を出したんだけどね」
- オハラ財団の武器取引の事を言われて「何よ、当たり前のことじゃない」
等々、結構な頻度でである。
また、ある意味で行動力に富んだ性格もしており、他人を探し出すときも「連れてきなさい」とは言わず、「何処にいるの!?」と聞いて回って探し出すなど、常に動き回る印象がある。
オハラ財団が武器を取引している事を元々知っている為、ジェームス・ロイド・スチムが財団の裏の真相を話したつもりが「何よ、あたりまえじゃない」と言って返している。ただし、純粋な故か、武器の取引は知っていても、それで奪われる命については考えていなかったようで、英国軍との戦闘で死亡した蒸気兵の死体を間近で見て、初めて人が死ぬものであると自覚した。
レイとの関わり
当初、レイと初めて会った時はそっけない態度で、かつ、知らなかった事に対して「馬鹿じゃないの?」と見下すような物言いが目立った。しかし、何かとレイを引っ張りまわしているうちに、自然と特別な感情を持ったようである(完全な憶測でしかないが)。
その理由として、レイがオハラ財団の武器取引を知ってスチームボールを持って逃げ出した時に、「レイの誤解を解かなきゃ!」と言って連れ戻そうと行動に出る。興味が無ければスチームボールだけ取り戻すようにするが、何らかの興味が例にあったからこそ、レイ本人を連れ戻そうとしていると考えられる。
また自由奔放で我が儘であるこそすれ、終盤の危機に際しては「レイ、私に出来る事はある!?」と協力的になろうとしていた。物語を通して、レイに対する感情は恋愛感情とは言えないまでも、ある意味でお友達感覚になってのではないであろうか。
経歴
アメリカからスカーレット号に乗ってロンドンまで渡来してくる。ロンドンのオハラ財団パビリオンにて、誘拐されてきたレイと初めて会う。ズケズケとした物言いでレイの不快感を呷る。その後はロイドに作ってもらったペット用の室内散歩機を修理してもらう為につれ廻し、挙句に部品が足りないと知るや否や、ひっそりとお隣の万博博覧会に忍び込んで部品を調達するという大胆な行動に出る。
その後、レイがスチームボールを取って逃げ出すことを知ると驚愕。ジェイソンが狙撃銃で狙い撃とうとするところを、後ろから突き飛ばして阻止する。レイが英国軍側に保護されたのを知ると、武器商談中のサイモンに食って掛かって「何でレイを撃とうとするの!?」と問い詰めた。この時、丁度英国軍と兵器のデモンストレーションを兼ねた戦闘に入っていたが、それを知ったスカーレットは思わず「負けちゃだめよ」と言いつける。
ビクトリア女王がレイを連れ出してしまった、と勘違いしてか、単独で女王に謁見してレイを連れ戻そうとするが、英国軍との戦場を知らぬ顔を行き来しようとする。が、慌てたサイモンの指示で蒸気兵が護衛に出る騒ぎとなったが、「私は女王陛下に会ってレイを連れ戻すだけなの!」と叫ぶが止まらず、さらには吹き飛ばされた蒸気兵の死体を目の当たりにして初めて、人が死ぬ、ということを自覚し愕然とする。
再度サイモンに問い詰めんとしたが、そこでスチーム城が発動。中央コントロール室へ向かい、そこでジェームス・エドワード・スチムと再会する。スチーム城の力を目の当たりにし、一時は城が浮いたことに興味津々だったが、その影響でロンドンが大変なことになっている事には気づいていない。
やがて城が崩壊の危機に迫ると、慌てて駆けつけてきたレイとロイドがテムズ川へ再び城を戻そうと奮発する。スカーレットはその場に待機していたが、伝声管で自分に出来る事が無いかと積極的に行動に出ようとする。
彼らの努力あって城はテムズ川へ戻るも、爆発直前であった。そんななかで、レイと共に辛うじて脱出、生還を果たすことになる。