ロバートさん、科学って･･････何のためにあるんですか？
声優
概要
大友克洋監督の手掛けた劇場アニメ『スチームボーイ』の主人公キャラクターである。発明一家であるスチム家の一人息子で13歳。父親はジェームス・エドワード・スチム、祖父はジェームス・ロイド・スチム、そして母親の4人家族。
少年ながらも父親と祖父の影響を直に受けており、発明することが好きで明るい性格。独力で物を作り上げる技術力と、理解力を有している、文字通りの天才少年である。マンチェスターに住んでおり、紡績工場の蒸気機関部の整備等をする仕事をしている模様。
科学に魅入られるなど純粋な性格だが、スチームボールを巡る一件で、科学を力であると性格を変貌させた父エドワード、科学を軍事利用してビジネスをしようとするオハラ財団、幸せの為と言いながら軍事に力を入れるロバート・スチーブンスン、そして科学の脅威を訴えんとする祖父ロイドらの考えを垣間見ていく内に、科学とは何のためにあるのか、と疑問を呈するようになった。
性格
表裏の無い明るい性格で、喜怒哀楽をハッキリとさせる。父親と祖父を誇りに思っている故に、彼らの悪口を言われると、なりふり構わず激怒し、殴ることさえあった。科学に対する考えを真剣に考えるようになってからは、少年らしさが少しづつ抜けて成長していく様子も描かれている。
行動力があり、普通の少年なら出来ないような事をやってのける。
技術力
独力でロイドノートにあった一輪自走車を開発し、実用化に漕ぎ着けている（試乗無しの一発目で見事に活躍するなど、精巧さが見て取れる）。またスチーム城の開発に途中参加したにもかかわらず、全体構造の凡そ6割（エドワードからすると3割）を理解し、各部署のバルブ構造や配置を頭に叩き込んでいた。さらにスチームボールと飛行メカのパーツで応用した即席の飛行メカを1時間もしない内に（正確な時間は不明だが）制作するなど、高い理解力と制作力を見せつけた。
さらに身体的な能力も高い。初めて乗った一輪自走車を土壇場で乗りこなした他、即席飛行メカをも乗って僅か数分で間隔を掴んだ挙句、自由に乗りこなすなど、少年とは思えない適応の力を有している。
経歴
紡績工場で働いていたが、蒸気機関の暴走を食い止めるべく大活躍する（パーツの一部分を壊してしまったが、十分に責務を果たしたと言える）。工場長から怒鳴られるが、仕事仲間からはその仕事ぶりを称えられるなど、かなり信頼されている。
帰宅後、ひっそりと工場からくすねた部品で、自宅で制作中だった一輪自走車を完成させる。そんな中、しばらく家を空けていた祖父から小包が届く。中にはスチームボールと設計図、そしてオハラ財団には渡すな、と警告する文書を見つけたことから、事態は一変する。
直後にオハラ財団と名乗る男2人が表れ、スチームボールを回収しようとするが、そこでタイミングよく表れたロイドによって阻止される。ロイドが身体を張って食い止めつつ、レイは一輪自走車で逃げようとするが、そこで待機していた歯車メカが追跡してきた。
激しいチェイスを繰り広げた後、丁度そばを通過していた機関車を擦り抜けて行こうとするが、線路の段差に嵌って逃げられなくなり、歯車メカと機関車に前後を挟まれ絶体絶命となる。しかし、そこでロイドの要請を受けて汽車に乗っていたロバートとデイビットらの起点で助けられる。だが、執拗なオハラ財団の追跡は続き、列車に乗っていたレイを、飛行船でスチームボール共々誘拐してしまう。
ロンドンの万博博覧会の隣にある、オハラ財団パビリオンに連れ込まれたが、そこで父エドワードと再会する。父は科学の偉大さをレイに説き、万博博覧会は自分の発明と比べれば何の価値もない、とさえ言わしめた。そんな父に共感し、スチーム城の完成に参加する事となる。
だが捕まっていた祖父ロイドと再び再会。今度は祖父から「これが奴の夢の正体じゃ」と科学を利用した兵器群を見せられたことによって、考えを改めてロイドに賛同することとなる。一度はスチームボール1個を奪ってスチーム城を脱し、そこで今度はロバートとデイビットに再会する。
オハラ財団の目的は、万博博覧会を兵器の実験場にして壊すことにある、とロバートらに打ち明けて阻止を願う。この時、ロバートに「科学は何のためにあるんですか」と尋ねて、「科学とは、人の幸せの為にあるのだよ、レイ君」と答えを受ける。
だが、幸せを気付くためには、どの道は軍事力を行使するしかない、と後付するロバートにも、次第に疑問を抱くようになる。オハラ財団の新兵器と英国軍の戦闘が勃発、激化する中で無謀にも発動したスチーム城を食い止めるべく、レイは行動に出る。
