概要
- 【SKINNY】やせこけた、皮と骨ばかりの…という意味の言葉。
- 皮膚のように体にぴったりフィットしているさま。
- 体のラインが くっきり浮かび出るような洋服。
- スキニージーンズ(スキニーデニム)の略。
- 日本の空調機器メーカー「ゼネラルエアコン」(ゼネラルエアコンテクニカを経て現・デンソーエアクール)が1970年代中頃〜2010年代中頃まで製造・販売していたエアコン、ファンヒーターのブランド名。以下で説明。
スキニーエアコン
最初にスキニーという名称が使われたのは1974年。日本のトヨタ自動車・三井物産と米ゼネラルエレクトリック社の合弁で設立された会社であるゼネラルエアコン社が同年に発売した、窓掛け型エアコン(ウインドエアコン)・ES505G型(60hz地域における冷房能力1.25kw)に命名された。この機種は後に窓掛け型エアコンの主流となるタテ型を、空調機器メーカーとして初めて採用し、その外観のスリムさから「スキニー」と名付けられたものと云われている。このES505G型は、1974年度の通商産業省(現・経済産業省)グッドデザイン賞を受賞した。
続けて、冷房能力1.6kwの「スキニー1600」ES606G型と、同1.8kwの「スキニー1800」ES707G型も発売され、これらが現在の窓掛け型エアコンの冷房能力の標準となっている。
ES505G型・ES606G型・ES707G型と、その改良型のACE131RA型・ACE161RA型・ACE181RA型は冷房専用タイプだったが、間もなく除湿機能を持ったADE161RA型・ADE181RA型が登場。後には暖房機能も付加された機種(型番がAREで始まる)も販売されている。
ちなみにスプリット型(室内機と室外機が分かれているもの)は「スキニーグランデ」と呼ばれていた。型番は以下の通り;
- 壁掛機は冷房専用タイプがACK、除湿機能を付加したものがADK、冷暖房タイプがARKで始まる
- 床置機はそれぞれACF/ADF/ARFで始まる
- 以上の室外機はそれぞれACA/ADA/ARAで始まる
- 中央の数字部分は百位と十位が60hz地域における冷房能力を10倍にしたもの(3.15kwなら「32」)、一位が電源の電圧(単相100V・単相200V・三相200V)の違いを示す
- 末尾の英字部分はマイナーチェンジ順
一例として、1983年発売の「スキニーグランデ1800」のひとつADK181JA/ADA181JA型は、冷房+除湿タイプで冷房能力1.8kw、単相100V電源仕様の壁掛機である。
ファンヒーターには「スキニーセラミックヒーター」の名が付けられていた。これらの型番はERFより始まる。
1984年、ゼネラルエアコン社は米GE社の経営難から、やむなくGE社との合弁を解消。これらの空調機器もゼネラルエレクトリックのロゴがなくなり、いつしか生産も中断されてしまった。
平成に入り、社名変更で発足したゼネラルエアコン・テクニカは、数は少ないながらも空調機器の生産を再開し、ここではGEのロゴに代わり、スキニーのロゴが使われている。空調機器の生産は三菱電機のOEMになったのち家庭用からは撤退、業務用は現在も生産されているがスキニーのブランド名は消滅している。
余談だが、家庭用スキニーエアコンはトヨタ自動車の販売店で多く販売される一方、家電店では取り扱いがなかった店もあった。