概要
タキ50000に続いて開発された大荷重タンク車で1969年に2両(タキ64000~タキ64001)が日本車輌で製造された。
構造
タンク体はタキ43000に類似する異径胴で、両端部と中央部は直円柱形状、各々の接続部を斜円錐形状としたものである。フレームレス構造もタキ43000を踏襲したものである。台枠を省略したことで自重はタキ50000より5t軽量化され25t級に収めた。塗装は黒色である。
荷重は一般的なタンク車2両分に相当する64tで、タンク体内部中央に球面形状の隔壁を設けた2室構造である。
これは事故でタンクが破損したときの積荷漏洩を最小限に留めるための仕様で、積荷積載は2室をともに満載とし1室のみに積載する「片積」を禁止する運用上の制約が定められた。
運用
日本石油を所有者とし根岸駅を常備駅として運用されたが運用上の制約から稼働率は低く、1987年の国鉄分割民営化時に2両とも継承されたが、1993年に廃車となり形式消滅した。