概要
高度経済成長下で増大する貨物輸送量に対応するため貨車1両あたりの荷重を増大する設計が試みられた。
本形式は日本車輌が主体となって開発し国鉄のガソリン専用タンク車で初の荷重50t実現したが既存設備との不適合や汎用的な運用の困難さからガソリン専用タンク車の標準形式とはならず製造は2形式合計129両で終了した。
形式別詳説
タキ50000
50t積みガソリン専用タンク車で1960年から1965年にかけて90両(タキ50000~タキ50089)が日本車輌、三菱重工業、帝国車輌工業で製造された。
記号番号表記特殊標記符号「オ」を前置きし「オタキ」と標記する。
1979年10月に化成品分類番号「32」(燃焼性の物質、引火性液体、危険性度合1)が追加された。
各年度の製造メーカーと両数は以下の通り
1960年度-16両
- 日本車輌7両(タキ50000~タキ50006)シェル石油
- 日本車輌5両(タキ50007~タキ50011)日本石油
- 日本車輌4両(タキ50012~タキ50015)シェル石油
1961年度-34両
- 日本車輌5両(タキ50016~タキ50020)スタンダードヴァキューム石油
- 三菱重工業4両(タキ50021~タキ50024)スタンダードヴァキューム石油
- 日本車輌10両(タキ50035~タキ50044)日本石油
- 日本車輌5両(タキ50045~タキ50049)日本石油輸送
1962年度-9両
- 帝国車輌工業2両(タキ50050~タキ50058)丸善海運
1963年度-2両
- 帝国車輌工業2両(タキ50059~タキ50060)丸善海運
1964年度-21両
- 日本車輌6両(タキ50061~タキ50063・タキ50069~タキ50071)日本石油輸送
- 日本車輌5両(タキ50064~タキ50068)モービル石油
- 日本車輌10両(タキ50072~タキ50081)日本石油
1965年度-8両
- 日本車輌8両(タキ50082~タキ50089)モービル石油
タキ55000
50t積みの石油類(除ガソリン)専用タンク車で1960年から1965年にかけて39両(タキ55000~タキ55038)が日本車輌、帝国車輌工業で製造された。
記号番号表記特殊標記符号「オ」を前置きし「オタキ」と標記する。
1979年10月に化成品分類番号「31」(燃焼性の物質、引火性液体、危険性度合2)が追加された。
各年度の製造メーカーと両数は以下の通り
1960年度-3両
- 日本車輌3両(タキ55000~タキ55003)大協石油
1961年度-10両
- 日本車輌4両(タキ55004~タキ55006)シェル石油
- 帝国車輌工業5両(タキ55007~タキ55011)丸善海運
- 日本車輌1両(タキ55012)三菱石油
1962年度-9両
- 帝国車輌工業11両(タキ55013~タキ55023)丸善海運
1963年度-2両
- 帝国車輌工業2両(タキ55024~タキ55025)丸善海運
1964年度-3両
- 日本車輌6両(タキ55026~タキ55028)日本石油輸送
1965年度-8両
- 日本車輌8両(タキ55029~タキ55038)日本石油