概要
女芸人コンビ日本エレキテル連合の持ちネタの一つ「未亡人朱美ちゃんシリーズ」で繰り返し出てくるセリフである。
同コンビがブレイクした2014年には流行語大賞に選ばれた。
ネタの正式なタイトル、および朱美ちゃんの正式名称は「おしゃべりワイフシリーズ 未亡人朱美ちゃん3号」となっている。
設定とネタの流れ
中野聡子演じる「細貝のおっさん」と、橋本小雪演じる彼が購入した人形(※セクサロイド)「朱美ちゃん」のナンセンスなやりとりというネタである。
細貝のおっさんは髭面のスケベそうな中年〜高年の男性であり、朱美ちゃんは白塗りにおかっぱで派手なスーツを着ている。どちらもどことなく昭和っぽいイメージとなっている。
細貝のおっさんが「いいじゃぁないのぉ〜」と「おねがい」をしても、朱美ちゃんは何かと理由をつけて「ダメよ〜、ダメダメ」と拒否してしまう。朱美ちゃんは「未亡人」という設定通り、「ダメよ〜」以外にも「前の亭主が忘れられなくて…」などのセリフが挟まれる。これを何度か繰り返す。
細貝のおっさんが話しかけるたびに朱美ちゃんの様子はどんどん激しくなっていき、やりとりもどこか噛み合わなくなっていく。
困り果ててしまった細貝のおっさんが、朱美ちゃんを「壊れている」と判断して業者に電話をかける。そこで朱美ちゃんは自身が捨てられると感じ取ったのか「ダメよ〜、ダメダメ」と大きな声で止めに入る…というところでネタが終わる。
ネタ中では「朱美ちゃんは人形(セクサロイド)である」とは明示されず、終盤のやり取りで明らかになる、という構造になっている。
中野によれば、普段日本エレキテル連合のネタは衣装を決めて舞台に上がった時の場のイメージを明確に作り込んでからネタを仕上げていく、というスタイルであるが、細貝のおっさんと朱美ちゃんには唯一明確なモデルがいると語られている。
そのモデルとは、コンビが東村山市のファミレスで居合わせたある中年男性であり、ぴんから兄弟の宮史郎そっくりの容姿をしていたという。水商売風の熟女と二人組で来店し、4時間ほどかけてずっと口説き続けていたが、ついに実ることはなかった。これを面白がり、外見やネタ中のセリフ(口説き文句)などはそのまま彼に寄せたという。
朱美ちゃんはこの時の相手の女性をモデルとしているが、「人形のように何を言われても延々と断り続ける」という女性の態度から「そのまま人形にしてしまおう」と思い立ち、アンドロイドという設定になった。