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曖昧さ回避編集

  1. 性交渉機能を有し同能力に特化されたアンドロイド。Sex+Androidの造語。同義語に「セクソイド(Sexoid)」がある。
  2. 上を題材とした、松本零士による漫画作品のタイトル。→ セクサロイド(松本零士)

概要編集

アンドロイドのうち人間の性的欲求を充足する事を主目的に、性交渉用の機能や反応能力を実装して製作された個体。SexとAndroidの合成語である。

ただし、性行為を主目的とせず、人間の機能のひとつの再現として実装されている場合は、セクサロイドとは呼称されない場合が多い。


SF系作品を執筆するマンガ家や作家および、その読者層に男性が多い事から、圧倒的に女性型が多いが、女性向けなどで男性型セクサロイドをテーマにした作品も存在する。

また、成人向け作品にはふたなり型のセクサロイドを扱った作品や、セクサロイド同士の行為を描いた作品も存在する。

女性型、男性型のどちらか片方を主軸に据えた作品でも、異性型のセクサロイドがモブ的に登場したり、設定だけは存在する事も多々ある。


当然ながらアンドロイドが登場するような世界観(未来を描いたSFなど)に固有の概念であるが、わざわざ性交渉機能を持たせることになっている理由は作品によって大きく異なる。多く見られる設定は、下記のようなものがある。

  1. 娼婦の代替(セクサロイドをテーマとしないSF作品でも、世界観のフレーバー的に存在する事も多い)
  2. 外界から隔絶された環境(宇宙船内、特殊施設内)で生活する人間の性欲処理のため。
  3. 性交渉を介してスパイ行為を行うため。
  4. (死別した、あるいは、手の届かない)想い人などの外観をコピーして代替とするため。
  5. なんらかの理由で作品世界から女性全て、あるいは男性全てが存在しなくなったため、やむを得ず制作。
  6. 未来世界から遺伝子を採取するなどの理由で、現代世界にタイムトラベルして登場。性交渉だけでは卵子の採取は出来ないので、基本的に精子目的の女性型ばかりである。

がしかし近年では文化の発展と共にクリエイターの質や技術力も上がってきており上記にあてはまらない例も増えてきているため「あるあるネタ」で解釈した方が無難


フィクションへの登場例編集

「性交渉が可能な、あるいは性的欲求のはけ口としてのロボット」という概念は意外と歴史が古く、アイザック・アシモフの作品にすら登場している(そもそもロボットにこだわらなければ古代からある)。ただしその名称は作品によって様々。


日本の作品では松本零士のマンガ「セクサロイド」(1968)、小説では平井和正の「アンドロイドお雪」(1968)、眉村卓の「わがセクソイド」(1969)などを嚆矢とし、1960年代後半からセクサロイドをテーマにした作品がいくつか登場しはじめる。


「セクサロイド」の名前のままで登場する作品としてはバブルガムクライシスが有名。作中で与えられていたとされる本来の役割も定義に沿ったものである。


石ノ森章太郎作品にはセクサドールという概念が登場。ただし、これはセクサロイドに比べるとよりドール(人形)的であり、人格なども制限されており、作中での扱いは蔑称に近い。

この名前の女性型アンドロイドが登場する作品としては「セイバーマリオネット」シリーズがある(この作品には他にも「汎用」や、タイトルに冠されている「セイバーマリオネット」(戦闘用)も存在する)。世界観としては「女性が居ない世界」。同作はアニメ化もされているが、一般層向けであったためアニメ化においてはセイバードールと改称、"本来の用途"も伏せられている。と言うか、女性の居ない時代が長すぎて本来の用途を忘れ去られてしまっている事も。


石川英輔の小説「プロジェクト・ゼロ」(1984)のような、セクサロイド(小説内の商品名はオイロット)の開発を、企業の開発プロジェクトリーダーの視点で描くという、後のNHKのドキュメンタリー番組、プロジェクトXを彷彿とさせるような異色の内容の作品も存在する。


音楽ではセクサロイドをテーマとした戸川純(YAPOOS)によるバーバラ・セクサロイドという楽曲がある。


2014年には芸人日本エレキテル連合がセクサロイドを扱った「未亡人朱美ちゃんシリーズ」を発表、さえない中年男性が「いぃじゃないのぉー」というが「ダメよ〜ダメダメ」と拒否を続ける仕様のセクサロイド未亡人朱美ちゃんは、実は、という芸がブームになった。


類似概念編集

ダッチワイフやラブドールは、現在の現実世界では、高級品は外観はそれなりに人に近づいて来てはいるものの、純粋な人形である。

しかし、フィクション作品内ではダッチワイフなどと表記されていても、実質的にはセクサロイドであるということが、特に成人向け作品を中心に存在する。

例としては、ユリア100式(原作:原田重光、作画:萩尾ノブト)は「汎用人型ダッチワイフ/汎用人型ラブマシーン」と作品内では呼称されているが、実質上、メタ的にセクサロイドを描いたギャグ作品と言える。

まぁそのあたりはエロゲメーカーが毎回作品に珍妙な…もとい独特な肩書きをつけるのと同じノリなのだろう。もしかしたら作中世界ではどこかの企業が商標権を持ってるのかもしれない。


ダッチワイフとセクサロイドの境界例として以下が考えられる。

  1. ベッドの上からは動けず、自力でボディを洗浄する事などはできないが、あえぎ声を出す、腰をふる、フェラチオをするなど、性交渉機能と性反応機能を備えた存在。
  2. 1に加えて、会話は可能だが感情の存在は窺えないレベルの人工知能を備えた存在。
  3. 2に加えて、低レベルの運動機能を備え、自力でボディ洗浄、充電など、最低限の自律行動を行える存在。
  4. 1に加えて、感情が存在するかの様に見える高度な人工知能を備えた存在。

  • 性交機能「も」備えているアンドロイド

他の目的で作られたゆえ、あくまで性交機能は二の次。もしくは備わっていると推測される場合もある。

例えば、今は亡き娘の代わりに作られたアンドロイドで、可能な限り人間に近づけたため、性交機能を装備した。などがある。


アダルトゲームなどの成人向け創作作品においては、セクサロイドやそれに類似する設定の有無に関わらず、女性型アンドロイドが登場する場合は性交渉が可能になっていることが多い。例えば「ToHeart」に登場する一連のメイドロボ達は家事用であるが性交渉機能もある(セクサロイドとして転用することを想定しているのかどうかは不明)

また、プロジェクト・ゼロでは、「炊き転び」という過去の日本に存在した使用人と妾を兼ねた存在をヒントに、性的能力と家事機能を両立させた製品を開発するエピソードがある。


その他の例としては、宇宙船など閉鎖空間を舞台にした作品において、人間のスタッフの性欲処理と他の用途を兼ねたキャラクターが登場することもある。現実世界でも「南極1号伝説」というものがある(男性のみで構成された「南極越冬隊」向けにダッチワイフ「南極1号」が開発されて昭和基地持ち込まれた、と言う都市伝説)。


先述の「亡き娘の再現」と同じで、こちらも性交渉機能を持つことが多い。人間の脳を使っている以上、性欲をどうにかする必要があるのだろう。極端な話「脳と生殖器以外が機械」(つまり子作り可能)と言う設定のサイボーグまで存在する。

なお『サイボーグ009』には009003の子孫を名乗るキャラが登場しているが、なぜ二人の間に子孫が存在するか不明なままだった(ただし003に関しては「改造度が低い」という設定なので生殖器が残っている可能性もある。そもそも頭から下は改造する必要がないような能力だし)。


また、サイボーグと表記されていても実際はセクサロイドと呼ぶべき存在であるという例が、映画や成人向け作品を中心に見受けられる(その逆の場合もある)。

(早い話がSFマニア以外には「ロボット」「アンドロイド(ガイノイド)」「セクサロイド」「サイボーグ」等と言われても区別がつかないと言う事である)

先述の「性交渉を用いたスパイ」と同じ目的で、性的能力に特化して改造されたサイボーグというキャラクターも存在する。



関連タグ編集

アンドロイド ガイノイド

セックス/性交 売春 ダッチワイフ ラブドール


セクサロイド化

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