概要
任天堂が1983年7月のファミコン本体の発売と同時に店頭で配布したチラシにおいて「昭和58年12月までに発売する専用カセット」として掲載されたタイトルのひとつ。
ポパイの英語遊びやドンキーコングJR.の算数遊びに次ぐ「楽しみながら学習する」ソフトとして開発され、画面写真も公開されていたが、未発売となり幻のタイトルとなってしまった。
ゲームモード
当時のチラシには以下のモードが紹介されていた。
MUSIC QUIZ
マリオを操作して制限時間内に画面上の楽譜に対応した音の鍵盤を弾き、曲を完成させるのが目的。
DONKEY BAND
2Pコントローラーのマイクを使用してカラオケが楽しめる。
発売中止の理由について
任天堂側は本作の発売中止の理由については「ノーコメント」としているが、元ハドソン社員の桜田名人は在職中に開発用サンプルとして社内にあった本作をプレイしたことがあると語っており、後年「ゲーム性に乏しかった」と語っているほか、当時を知る関係者から聞いた話として「ゲーム中に収録されていた松田聖子の曲の版権問題が直接の原因」だとしている。加えて桜田名人は初期タイトルと言うこともありROM容量の少なさによる収録曲の量の限界もネック(ギガ単位の容量のソフトが当たり前になった今ではありえない話だが、初期のファミコンソフトの容量は数十KBほどしかなかった)になったのではとも分析している。
関連項目
ドンキーコンガ…20年後に発売されたドンキーコングの音楽ゲーム。