概要
1983年12月12日に発売。公称ジャンルは「算数アクション」で、タイトル画面では「さんすうあそび」と表記される。
前月に発売されたポパイの英語遊びに次ぐ「楽しみながら勉強できる」ゲームの第2弾として登場した本作はタイトル通りドンキーコングJr.と算数を合体したゲームで、学習×アクションという今となっては珍しい組み合わせ。ポパイの英語遊びとともにファミコン黎明期かつまだ学習・教養ゲームというジャンルが確立していなかった時代に「ゲームで楽しみながら学習する」というジャンルを開拓したパイオニア的作品といえよう。
ゲームモード
CALCULATE A, B
ふたり用モードで、1Pは通常のジュニアを、2Pはピンクのジュニアを操作する。
パパドンキーが数字を示し、それに見合う計算結果になるように鎖の間にある数字と、島の上にある計算記号を交互に取る。Aは2桁、Bは3桁の数字がお題となる。
+-×÷EXERCISE
1人用モード。鎖につかまるとその高さによって各桁の数値が動き、これで計算結果を示すというもの。最後に一桁目を入力し終わった後、外に向かって飛び降りる。なお、本家ドンキーコングJR.ではミスになるような高さから飛び降りても良い。
その後
任天堂は本作の後も楽しみながら学習するソフトをファミコンで発売する計画をしており、ファミコン発売当初のチラシにドンキーコングの音楽遊びなるタイトルが発売予定として画面も公開されていたが未発売となり、ファミコンにおける任天堂の学習系ソフトは本作が最後となった。
しかしそれから20数年たった2000年代後半に任天堂は「脳を鍛える大人のDSトレーニング」をはじめとする脳トレソフトを多数発売し、社会現象となる脳トレブームの火付け役となった。
英語遊びも算数遊びも、悪く言ってしまえば出てくるのが早すぎたのかもしれないが、20数年後の脳トレブームの下地を作った記念碑的作品といっても過言ではないだろう