概要
ヒュースは大規模侵攻時、アフトクラトルの精鋭部隊のメンバーとして玄界に侵攻し、「金の雛鳥」である千佳を攫うため、攻撃した。この頃はそれぞれ相手のことを「獲物」「敵」として認識していたと考えられる。
その後、ハイレインの策略により近界に帰ることができなくなったヒュースは、捕虜として玉狛支部で生活するようになる。紆余曲折あって(詳しくはヒュースの記事を参照)、ヒュースと千佳は同じチームのメンバーとなり、ともにランク戦に参加することになる。
事件が起こったのは、ランク戦最終ラウンドの作戦会議中のことである。
対二宮隊の作戦を立てるため、宇佐美・陽太郎とともにログを見始めたところで、ヒュースは千佳に「おまえ本当は 人を撃てるんじゃないのか?」と言い、さらに「オレは 千佳は人を撃てると思っている」と追い打ちをかける。はっきりとした言い方に千佳は動揺し言葉に詰まってしまうが、それをきっかけとして、千佳は自分が人を撃てない理由を見つめ直し、撃てない自分を責めない修や遊真のためにも、自分の力でちゃんと戦いたいという気持ちを確かなものにする。
宇佐美やレイジのコメントからもわかるように、この時のヒュースの言葉は(言い方も含め)厳しいものであったが、ヒュース自身が千佳の力を信用しているからこその言葉である、とも受け取れるだろう。
そして迎えたランク戦最終ラウンド。
転送位置の運が悪く、ヒュースは敵に囲まれ合流を阻まれてしまう。状況を打開するため、ヒュースは千佳にメテオラを撃つよう指示するも、千佳をマークしていた外岡の狙撃によりメテオラは暴発、作戦は失敗。結果的にヒュースは包囲網を抜けられず落とされてしまう。それを受けて責任を感じた千佳は自分を責めるが、ヒュースに声をかけられ、自分がやるべきことを思い出し、戦う意志をしっかりと持ち直す。
その後試合は二宮隊の3人vs修、遊真、千佳という状況に展開。修のスラスター投げ、遊真のスコーピオン投げ、千佳の鉛弾狙撃の連携は防がれ、犬飼と辻は千佳を落とすため動く。修は鉛弾で身を守れと指示を出すが、向きを変えて修を奇襲しようとした辻を、千佳はアイビスで撃ち落とした。この時ヒュースも「…ここだ」とつぶやいており、タイミングはぴったりである。
試合終了後、作戦室に戻ってきた千佳にヒュースは「いい腕だ」と声をかけ、ふたりは拳を合わせる。特にこのふたりに注目していなかった読者の中でも、胸が熱くなった人は多いのではないだろうか。
ちなみに、ヒュースは千佳のことを呼び捨て(ルビはカタカナ)で呼び、千佳はヒュース入隊交渉時点では「ヒュース…さん」と呼んでいたが、その後いつの間にか「ヒュースくん」と呼ぶようになっている。
また、アニメ2期放送を記念して作られたクリアしおりではペアにもなっている。
余談
嘘のような本当の話であるが、このふたり、なんと最新話(206話)現在、会話らしい会話をしていない。どちらかがもう一方に言葉をかけることはあれど、それに対し明確な返答をするシーンがほとんど見られないのである。これからの展開に期待しよう。