概要
漫画『冒険王ビィト』に登場する、主人公のビィト×天撃使いのキッスの腐向けカップリング。
夢への情熱を思い出させてくれたビィトを慕い、「ビィトの力になれると思ってなければぼくはとっくに生きてなんかいない」と話すキッス。
犯罪者や裏切り者、お荷物……といった負い目を感じて過小評価しがちなキッスを、こいつはすげえやつなんだと肯定し続けるビィト。
二人のコンビネーションや過去、性格もさることながら、美醜に関心のなさそうなビィトに「顔が良い」と言わしめるキッスの見た目も手伝って、連載当時から現在まで細く長く続いているカップリングである。
ビィトにはポアラという未来のパートナーがいるため、「キッスのポジションは愛人」とする作品も多い。
※ビィトの「ポアラが未来の嫁さん」発言は、彼の一方的なものであり、ポアラは一度も了承していない。しかし、ポアラも嫁発言を否定しつつ顔を赤らめるなど、満更でもない様子。
見所
※原作単行本~未収録話までのネタバレを含みます
「ミラクルチーム」のうちの二人である彼らは、二年前まで二人で旅をしていた。
暗黒の世紀を終わらせる実力を身につけるためビィトが三年間の修行の旅に出ていた頃、キッスとは最初の一年目に行動を共にしていたと推測される。
- ビィトについてキッスが語る四巻では、
「彼は特別なんだよね…あの頃のぼくはそんな事にも気づかなかった…」180ページ
「…ビィトと離れてから気づいたんだ…ぼくは…本当に無力だって…」181ページ
「…早く強くなってビィトの役に立ちたかった…」183ページ
- 五巻でキッスの裏切り(魔人配下である等)を知ったビィトは、
「こいつが横道にそれたんならおれが連れ戻す! 力ずくでキッスを奪い返してやるぜっ!!」20ページ
- 同じく五巻、ロズゴートのミストによって動けなくなったビィトを庇い、立ち塞がる。
「だから…あの時言ったんだ! 初めて他人に自分の夢を!」81ページ
「君にだけっ…!!」
「…今でも…今からでもなりたいよビィト…!!!」82ページ
- ロズゴートを倒しビィトを救うため、キッスは天撃を放つ。
毒による死を覚悟して戦い勝利した直後、ビィトによってあっさり解毒処理が施され、ビィトと自分を比較して落ち込んでしまう。
「ここで一生分泣いちまえ!」ビィトのその言葉で、キッスはビィトに抱き付いて涙を流した。
そう、五巻表紙のサブタイトル「おれの胸で泣け!」はビィトの胸を借りてキッスが泣くという意味である。
- 六巻、かつての主君である魔人グリニデに一人だけ捕まった際のキッスは、再び魔人配下に戻れと迫られてこう答えている。
「たったひとつだけ 弱い心で…決めた事があるんです…それが…」
「それがビィトから二度と離れない事です!! 彼との約束は二度と破らないっ!!」
また、ビィトについてキッスが、
「…昔から君はいつも無鉄砲で無茶苦茶で…
でも…決して放っておけないところがあった…」4巻112ページ
と語っているが、他人を気にかけることのなさそうなビィトも、キッスに対してこう話している場面がある。
「…おまえはさ おれの事いつも無鉄砲で無茶苦茶だって心配してたみてぇだけど…
…おれだっておまえの事 心配してたんだぜ…」5巻84ページ
黒の地平編を終えてからも、
- 魔人退治のために飛行機から海へ飛び降りたビィトを追いかけて、フライトを怖がっていたキッスもまた飛び降りる
(飛行機の重心が不安定になり、海に振り落とされただけという可能性も否めない)-8巻57ページ~
- 「ぼくが同じ事にあったら…きっと三日三晩はクヨクヨしたまんまだ…!」「…でも…4日目には立ち直るんだろ? キッスも!」-8巻116ページ
- 「ビィトの力になれる…! そう…思ってなければ……とっくに生きてなんかいないっ…!!」10巻53ページ~
サンクミール編でも、
- 十一巻にて、戦士団を全滅に追いやられたトラウマで我を忘れ、天空王バロンとの戦いから逃げ出したキッス
自分が以前、有名戦士団に見捨てられた時と同じ仕打ちをビィトにしてしまったと絶望し、サンクミール近郊にて倒れるキッス。
ビィトは意識不明の重態。ミルファが励まそうと試みるも、
「以前はどんなに絶望してもまだ怒りとか悔しさが心の中にあったのに…今は何も感じないんだ…」
ガラの行動で今すべきことを思い出し、意識不明になる前のビィトが
「キッスが凄げぇのは最高にカッコ悪いところを見せたその後なんだ 立ち直ったら10倍ぐらいの勢いになってっから!」
とバロンに宣言していたことを知り、ビィトを守ってひとり七ッ星に抗戦する。
「ぼくを殺さないかぎり…ビィトには手を出せないと思って下さい…!!」
また、単行本未収録話では
- ビィトを守れなかったと自暴自棄になったキッスが錯乱してバロンへ向かっていったが、直後ビィトの声が聞こえて一瞬で冷静さを取り戻し攻撃に移る
- 意識不明から目覚めていたビィトに話し辛そうにするキッスへ、ビィトは「なーんにも言うなよ キッス」
(これから再び二人のコンビネーションバトルが見られるか、というところで連載は休止している)
→2015.12.22追記
2015.12.21発売の週間ジャンプにて、2016年のジャンプスクエアクラウンSPRINGより連載再開決定の告知有。
詳細については同年1月中旬発行のジャンプスクエアクラウンWINTERにて特集されるとのこと。
連載は上記ビィトとキッスのコンビネーションバトルから再開する旨の記述有。
その他
二年前、子供二人のパーティーだったビィトとキッスだが、
- 当時既にビィトはランスとシールドの二種類の才牙を使えた(通常は、レベル30~の中堅バスターが天撃の訓練を積んでひとつの才牙を習得する)
- 当時のままから実力が変わっていない(むしろ、ポアラに体を支えられる等、現在の方が体力不足)キッス=以前から上位天撃である天烈の大火球/天青の氷結波を連続して(フェイクとしても)繰り出せた
上記二点から、それぞれ当時の年齢・レベルに不相応な実力を持っていたことが分かる。
ゲーム「バスターズロード」から、彼らが将来の約束(「暗黒の世紀を終わらせる男になる」と「世界一の天撃使いになる」)を交わしたのは「デュオラ平原」である可能性が高い。
そのほか、アニメ「冒険王ビィト」でも、
- 二年前の過去回想シーンが追加され、
- 二人だけのサイン(合図)ができ、
- キッスが「ビィトと一緒に居たい」と悩み、
- 蟻地獄に飲み込まれるビィトを追いかけてキッスが躊躇い無く飛び込み、
- 魔人ガネールによって囚われたキッスを助けるためビィトが奮闘したり、
- 突然開園したビィトのおちんちんランド展開にキッスが顔を赤らめたり、
- さらにお互いに放尿し合い、ラストでは二人とも服を脱いで水浴びを楽しんでいる。
「冒険王ビィトエクセリオン」でも、
- 戦闘中攻撃を受けたキッスを姫抱きするビィト、
- 次回予告で仲良く「ぐりぐりぐりぐり!」、
- ビィトをこれでもかと甘やかすキッス、
- な、な、な! うん、うん、うんっ!、
- 終盤で見られる二人のタッグ、
- キッスの負傷を気遣うビィト……
と、キッスが第二のヒロインではないかというほどの仲良しぶりを発揮している。
ちなみに、
ビィキスタグのPixiv投稿作品数は、2015年12月現在小説作品の方が件数が多い。