プルシュカ
ぷるしゅか
「あたし、一緒に冒険行きたいんだ!」
CV:水瀬いのり
深界五層の『前線基地(イドフロント)』に住む、『黎明卿』ボンドルドの娘。
ボンドルドと、その部下『祈手(アンブラハンズ)』、帽子の中に飼っている不思議な動物『メイナストイリム』ことメイニャと共に暮らしている。
『プルシュカ』とはボンドルドに付けてもらった名前で、作中世界で『夜明けの花』を意味する。
だが彼女は生まれて一度もアビスから出たことはなく、夜明けがどんなものかを知らないらしい。そのため、リコ達と共に冒険に出たがっている。
ボンドルドは自身とプルシュカとの間の「血は薄い」と語っているが……
活発で気の強いしっかり者で、強い冒険心の持ち主。
はっきりとした年齢は明かされていないが、
作中において「年頃なんだから、色々あるのよ……」と頬を赤らめる描写があったり、ボンドルドに「もうすぐ一人前のレディ」と言われていたことから、リコより少し年上(13〜15歳ぐらい?)であると推測される。
赤笛(探窟家見習い)でありながらアビス深層を目指したリコほどではないが、危険な箇所のある『前線基地』内の探検、ボンドルドの実験の手伝いなど、様々なことにチャレンジしている。
『前線基地』内でリコ達を丁寧に案内するなど面倒見もよく、おかげで『ボンドルドのアジト』ということで警戒していたリコ達3人ともすぐに打ち解けることができた。ちなみに、三人が寝泊まりする部屋を掃除したのも彼女。
ボンドルドのことを心から慕っており、「最高のパパ」とまで呼んでいる。
リコがレグのアレの説明をしている時にアレの事をパパ棒と呼んでいるが、パパのアレを見たからではなく、「パパになる為の棒」と説明されていたからパパ棒と呼んでいる。
年頃のレディなので夜になると部屋にちゃんと鍵をかけている。その理由は…お察しください。
フランクでやや男の子っぽい口調が特徴的な彼女だが、これは教育係をつとめていたグェイラの影響を受けたもの。
※ここから先ネタバレ
「パパ…パパ…あたし…夜明けが…見たい…」
前述したボンドルドの「血は薄い」という言葉の通り実子ではなく、「祈手」の一人の娘。
幼い身で深界五層の上層負荷を浴びたことにより、一時期精神が壊れてしまっていた。錯乱し続ける彼女を廃棄する意見も出ていたが、ボンドルドは苦しむ彼女を見込んで、夜明けの花を意味する「プルシュカ」と名付け、自らを父親だと宣言して実の娘のように育て始めた。友達を連れてきたと言ってメイニャを渡してから、プルシュカの精神状態は徐々に回復、元気で活発な少女に育った。後に再び五層の上層負荷を浴びてしまうが、ボンドルドの予測通り精神に異常をきたすことなく復活。しかしそれ以降、前髪がグルグルと渦巻くように捻れた形になった。
同時期に、メイニャの匂いを嗅ぐと見えないところで『もあもあ』が見えることを発見する。
『前線基地』のすべての扉が閉ざされている状態を不審に思って、姿を消したレグ、ナナチの捜索を始めたリコと合流。上昇負荷による事故で傷を負っていたリコに応急処置を施し、彼女とともにレグとナナチの捜索を行う。
その後レグとナナチを発見するものの、レグは『祈手』達によって解体されかけ右手を切り落とされていた。『祈手』達を叱咤するプルシュカだが、この事がきっかけで3人は『前線基地』を離れてしまう。(一応、ナナチについてくるかどうか尋ねられてはいるが、プルシュカは責任を感じて留まることを選んでいる。)この時、離れていくリコ達へ「一緒に冒険に行きたい」という願いを告げる。
リコ達の連携でボンドルドを倒したところで再登場。プルシュカが大好きなパパが亡くなったことを悲しんで泣きじゃくる中、護衛をしていた一人の『祈手』がボンドルドの亡骸から白笛を取り仮面を引き抜いて被った。するとプルシュカは「パパ!」と歓喜。『祈手』の一人でしかなかったはずの男はそれを「パパですよ」と肯定し、復活を祝福して抱きついてくる娘を受け止めた。
このシーンで、今まで普通の女の子のように見えたプルシュカの、刷り込み教育を受けていた故に持つ異常性を多くの読者が認識した事だろう。
(ボンドルドのあの仮面はただのシンボルで、箱入り娘のプルシュカにあれが『父親だと刷り込む』ためのものとナナチは推測している)
その直後、プルシュカはボンドルドによって眠らされ、そのまま連れ帰られてしまう。リコ達は六層に行くため、そしてプルシュカを助けるために再びボンドルドの元へ向かう。
※更なるネタバレ
レグと別れ、再び前線基地を訪れたリコとナナチは、プルシュカがいつも連れていたメイニャに出会う。
メイニャを追いかけた先にあったのは『加工場』、ヒトをカートリッジへと加工する部屋だった。その直後にボンドルドが現れ、ナナチはボンドルドが祝福を受けるためにプルシュカをカートリッジにするつもりなのではと問い詰める。それを聞いたリコはボンドルドにプルシュカを解放してほしいと懇願するが、ボンドルドは、プルシュカは今は眠っており、きちんと解放すると述べたのだが…
大好きなパパ…
あたしがずっと想っててあげるから
もう置いていっちゃダメだよ
その後、ボンドルドと層を渡って激しい戦いを繰り広げたレグ。ボンドルドは“肉の呪い避け“の『カートリッジ』を背負い、それを次々と消費していく。
そして、六層から上へ移動し、前線基地へとたどり着いた所で、ボンドルドは使い切ったカートリッジを一斉に廃棄した。ボンドルドは三つのカートリッジの『名前』をつぶやく。その後さらにもうひとつのカートリッジが廃棄され、メイニャが駆け寄って行く。
「ああ…本当に素晴らしい冒険でしたね」
「プルシュカ…」
あの時、リコ達の前から連れ去られたプルシュカが運ばれたのは例の加工場。
そこでそれまでの子供たちと同じように手足、顎、一部を除いた内臓および骨のすべてを切除され、生きた呪い除け道具『カートリッジ』へと加工されてしまっていた。つまりリコがプルシュカを解放してほしいと懇願した時点で、すでに手遅れだったのだ。
つまりボンドルドの言った「解放する」は、カートリッジを収納する装置から「解放する」という意味だったのである。
他の『カートリッジ』にされた子供達共々、ボンドルドの上昇負荷回避に消費されそのまま廃棄されたプルシュカ。そんな状況でも彼女は…
パパにはあたしがついているよ
もうどんなにつらいことも どんなに暗い夜も乗り越えていけるよ
だからパパ…
一つだけ
一つだけお願いしていいかな
あたし…
あたしね…
リコ達と…
仲直りしてほしいんだ…
けんかはダメだよ…
一緒に冒険に行くんだから…
一緒に冒険に…
彼女はカートリッジに加工されても、リコ達と冒険に行きたいと想い続けていた。
そして、もはや残骸となったその身から二級遺物『命を響く石(ユアワース)』が排出された。
彼女のリコ達を想う心が、リコの命の紋と適合したのである。
そうしてリコは六人目の白笛となり、プルシュカはその相棒兼『白笛』として、六層以降への道を共にするのだった———。
※ここから先単行本6巻、またはアニメ二期以降のネタバレ
「あたしを呼んで」
『命を響く石』となったプルシュカは六層内の『成れ果て村』において石を加工するのが得意な住人により加工され、はっきりと笛の形になった(白笛は石の状態だと不完全なものであったため、ある意味リコはここで初めて『白笛』になったと言える)。
関係者からは「石の者」と呼ばれ一貫して人間扱いされており、
リコもまた加工して楽器にしたことを機にプルシュカの存在をはっきりと認識できるようになった。ピンチの際には「あたしを呼んで」とプルシュカが告げたのを感じたこともあった。
またレグも、笛の音を通じてプルシュカの存在を感じている。
後のプルシュカ本人の語るところによると、普段はリコの感覚器を借りて外界を観測しているそう(リコの見聞きするものをプルシュカも共有している状態)。
持ち主のリコが睡眠しているときは夢を通じて対話することができ、また「石の声」を聴くことのできるファプタも彼女とやりとりができる等、ヒトとしての身体を失いながらも意識は残っているようである。
余談
上記の通りその壮絶な人生に衝撃を受ける読者は多く、ボンドルドの非道さに拍車をかけていたと言えるだろう。
またボンドルドはお金持ちである為、彼女の双眼鏡といった私物はそこそこ良い物であったり、世間知らずな所からお嬢様育ちであり、その生き様と最期から誰が呼んだか「箱入り娘」。
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コメント
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すべて見るプルシュカを食べた祈手
プルシュカに恋するモブ祈手の話です 人肉を食べる描写と言うか匂わせがあるのでR15Gにしました Twitterに上げてたのをそのまま移動させてきたので誤字脱字あったら諦めてください1,795文字pixiv小説作品AURORA
諸君、私は戦争が好きだ。 諸君、私は戦争が大好きだ。 電撃戦が好きだ。 情報戦が好きだ。 防衛戦が好きだ。 包囲戦が好きだ。 狙撃戦が好きだ。 突破戦が好きだ。 掃討戦が好きだ。 殲滅戦が好きだ。 奈落とその周辺で行われる、ありとあらゆる戦争行動が大好きだ。 原生生物に滅茶苦茶にされるのが好きだ。 必死に守るはずだった白笛が蹂躙され、祈手たちが犯され殺されていく様は、とてもとても悲しいものだ。 軍隊の戦略に翻弄されて殲滅されるのが好きだ。 連射可能な銃口に追いまわされ、害虫の様に地べたを這い回るのは屈辱の極みだ。 そしてそれ以上に、祈手たちが実力を発揮する瞬間が好きだ。 戦列をならべた『枢機へ還す光(スパラグモス)』の一斉発射が、金切り声と共に敵を消し飛ばすのが好きだ。 敵の肉体が光で解けて、後に何も残らなかった時など心がおどる。 戦闘員の操る『呪い針(シェイカー)』が敵を無力化するのが好きだ。 うっかり削り出した量が多すぎて、六層・七層分の負荷を喰らってしまった敵の、苦しみのたうち成れ果てる様は本当に芸術的だった。 『月に触れる(ファーカレス)』に捕縛された敵や貴重な検体を見るのが好きだ。 もがけばもがくほど締め付けがきつくなるというのに、恐慌状態に陥った敵が自分で息絶えていく様は感動的だ。 敗北主義の元祈手達を裸に吊るし上げていく様などはもうたまらない。 泣き叫ぶ捕虜達が、卿の手の平が振り下ろされるとともに、金切り声を上げる試作武器でばたばたと薙ぎ倒されるのも最高だ。 哀れな抵抗者たちが雑多な小火器で健気にも立ち上がってきたのを、『奈落の至宝(オーバード)』の枢機の光が、都市区画ごと綺麗さっぱり無に還した時など絶頂すら覚える。 諸君、私は戦争を、地獄の様な戦争を望んでいる。 諸君、私とともに祈るイドフロ戦友諸君。 君達は一体、何を望んでいる? 更なる戦争を望むか? 情け容赦のない、糞の様な戦争を望むか? 命呪光火 の限りを尽くし、新たなる二千年を迎えるための祝福すら殺すような闘争を望むか? 「「「戦争(Krieg)!! 戦争!!戦争!!」」」 よろしい、ならば戦争だ。 【ネタ改変元:HELL○ING】 色々CPタグつきましたがすべてブロマンス・親子愛止まりです。 そしてオリジナル卿への矢印ばかりです。 また、タグには入れませんでしたがあまりにも薄味の四花もあります。 表紙お借りしました! https://www.pixiv.net/artworks/6681190441,704文字pixiv小説作品- 奈落の底に至る書庫
夜明けは明日の歌を託す
コミック版5巻後半がベースなので、未読の方はネタバレの恐れがあります。相変わらずの不親切仕様。 8割書き上げてたのを他ので上書きしてしまい、電脳の海の彼方に流してしまいました…って泣くしかないorz なので頑張ってupし直しました。 頑張ったらプルシュカ→リコになりました。 解せぬ。2,642文字pixiv小説作品 プルシュカの話(2021/5/22更新)
プルシュカの自我が出来てから、大人になって死ぬまでの話です。子供編と大人編。全部で八話で親としてのグェイラ、大人の女性になったプルシュカ、長く生きるボンドルドにギャリケー。14,344文字pixiv小説作品「愛です愛ですよナナチ」について
前回の投稿から5年が経ちました。もし私の作を待ってくださる人がいるなら今回の投稿が文学作品でなく申し訳なく思います。 しかし、さっき風呂でボーっとしていたところこの考察が下りてきて湯冷めを引き起こし、共有して道連れしようにもXとかいうアプリは文字数制限があるのでたかが469文字が投稿できませんでした。 この考察で皆様のボンドルド評に新しい視座が生まれることをお祈りしてます。469文字pixiv小説作品- 奈落の大穴
短編詰め合わせ 10
ついったのメイアビ短編詰め合わせ10。 とうとう二桁になりました! 喋るネームレスキャラや作中にない喫煙描写あり。仄暗い。ワンドロ参加作品も詰め込んであります。 表紙お借りしました→https://www.pixiv.net/artworks/84313866 目次 1、噛み癖 ジルオと噛み癖のある子供の話。 2、シガーキス シガーキスとオーゼンとジルオの話。 3、花籠 ジルオと花売りの少女の話。 4、逆さ森の埋もれ木 オーゼンに火を差し上げるライザの話。 5、氷水 氷水(かき氷)とプルシュカとグェイラの話。 6、掌握詰め合わせ 7、五日目の朝 生存訓練中のリコとレグの話。 8、遠慮していた頃 ライザと弟子なりたてのジルオの話。 9、髪を編む 髪を結わえるライザとジルオの話。12,776文字pixiv小説作品 - 黎明家族の楽しい日常
伸びる毒、とは
ご都合な原生生物が出てきます。夢主ちゃんの髪が伸びてみんなでわあわあします。 意外と読んで下さる方がいる…嬉しいです嬉しいです。ありがとうございます。5,814文字pixiv小説作品