概要
ラテン語で「好ましからざる人物」「厭わしい人物」を意味するPersona non grataから転じ、外交官として相応しくない行動を取った人物を追放したり、派遣元の国家が国際慣習上あるいは派遣先国家の国益上許されない行為を行ったりした場合に制裁として外交官を国外追放すること。略称はPNG。広義には、派遣国から指名した外交官についてその着任を拒否する事もPNGと呼ぶ。国際法上で許された唯一の外交官に対する法的制裁であり、外交特権の例外である。
過去にPNGが発動した理由としては
- ある事件について警察に出頭を求めたが、それを拒否した
- 暴力団に便宜を図り、見返りに金品を受け取った
- ビザ申請に訪れた市民への暴行
- スパイ行為
- 派遣元の国家が他国への侵略行為を行った
- 派遣元の国家が不当なPNGを行ったことへの報復処置
などがある。ただし国際法では、PNGを発動する際にその理由を説明する義務は課せられておらず、派遣元の国が説明に納得しない場合でもPNGは発動できる。
なお英語圏では職場で村八分に遭った従業員を指す俗語としても使われている。