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概要

ホトケドジョウ属(Lefua)はコイ目ドジョウ上科フクドジョウ科レフイニ族に分類される魚類の属。日本を中心に朝鮮半島、中国、極東ロシア、モンゴルに分布する東アジア固有属。

8種が属すとされ、日本にはホトケドジョウ等5種が分布する。体は円筒形。浮き袋が発達しており、よく中層を遊泳する。

ドジョウ類では珍しく口は下を向かず前向きで、口の周りに3対と鼻孔の皮弁が伸びた1対の計4対8本の髭を持つ。

山際の小川や水田、用水路、湿原や河川源流部、湧水池などの湧水の影響を強く受けた清涼な水域を好んで生息する。

ホトケドジョウ属の一覧

本州の東北地方~近畿地方に広く生息し、湧水の影響を受ける山間部の小川や用水路、ため池、棚田などに生息する。

図太くころっとした体型が特徴。

遺伝子が異なる7つの集団が存在することが知られる。

絶滅危惧IB類・日本固有種。

近畿、山陽、四国地方の河川源流域に生息する。

顔が少し細長く、目から顔の先端部分にかけて明確な縦縞をもつ。寿命が長く、15年以上生きることもある。

絶滅危惧IB類・日本固有種。

静岡県と愛知県の河川源流域に生息する。

ナガレホトケドジョウに似ているが、遺伝的にはホトケドジョウに近い。

絶滅危惧IB類・日本固有種。

2024年に新種記載された福井県固有種。

ナガレホトケドジョウに似るが、目が小さい。

生息域が極限され生息地ごとの個体数も非常に少ない為、絶滅が心配される。

北海道と青森県の湿地帯に生息し、外来種としてサハリン南部に生息する。

オスや若魚は頭から尾びれまで1本の黒い縦縞が伸びる。

鱗が目立つことが特徴。

北海道東北部の集団はイチモジドジョウに近い遺伝子型を示す。

絶滅危惧IB類・日本固有種。

中国や朝鮮半島、ロシア、モンゴルの河川や水路に生息する。

姿はエゾホトケドジョウに似ているが、細身で鱗は目立たない。

釣り餌や食用として輸入された中国産のドジョウチュウゴクスジエビなどに混じって日本に輸入され、山梨、富山、長野県などに外来種として定着している。ヒメと名に付くが、体長は6cmをこえ、特に小さいわけではない。

ロシア東部沿海地方のアムール川流域に生息する。

エゾホトケドジョウやヒメドジョウに似るが、より細長い。

  • Lefua sayu

中国の銭塘江上流域から1個体のみ知られる幻の種。

体の後方部に暗色横縞があり、背びれの付け根付近にも縞模様がある。口が下を向くなど他のホトケドジョウ属とは異なる特徴を持つ為、ホトケドジョウ属ではない可能性がある。

  • Lefua hoffmanni

2024年にホトケドジョウ属に近縁な別属のオレオネクテス属に分類されるOreonectes platycephalusのジュニアシノニム(同物異名)であるとされた。

中国南部(香港含む)とベトナムの河川上流域に生息する。

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