概要
東南アジアの湖沼に生息するワニ。ガビアルモドキとも呼ばれ、日本の動物園ではこちらの呼び名で生体登録し展示している場所もある。
ガヴィアロスクスやマチカネワニなどが含まれるグループの最後の生き残りと考えられており、よく似たインドガビアルは比較的遠縁。
全長は平均して4メートル程度で、5メートルに達した個体の例も知られる。
素早く泳ぐのはあまり得意でなく、流れの遅い川や湖沼などに生息する。
食性はほぼ魚を専食する肉食で、ゆっくりと魚の群れの中に入っていき勢いよく吻を横に振って魚を捕える。
長い吻は魚をとるのには非常に便利だが、強度は低く他の用途に使うのは難しいため魚以外を襲うことは稀で、襲ったとしても水を飲みにやってきた小動物等を狙う程度。
あまり噛み付くのに向かないことやそもそも大人しいことなどから、イリエワニなどと比較して人間が襲われた例は報告されていない。
2020年6月1日より特定動物の個人の愛玩用新規飼育が禁止されたため、新規個体の飼育はできなくなっている。飼育が法律上可能だった時も、吻が繊細で輸送に向かないことや魚を専食とすること、広い水場が必要となることから殆ど流通はなかったようである。