ミナミメダカ
みなみめだか
ミナミメダカとは、ダツ目メダカ科の淡水魚である。
全身が黒っぽく、網目模様がある。オスのミナミメダカは、背びれに切れ込みがあり、キタノメダカよりも浅い。然しこれに当てたない個体もいる。
ミナミメダカは、「東日本型」「東瀬戸内型」「西瀬戸内型」「山陰型」「北部九州型」「大隅型」「有明型」「薩摩型」「琉球型」の9つのグループに分けられ、九州の西側のグループとそれ以外のグループに大別されている。
この事から、ミナミメダカは九州内で分布が拡大したことが示唆されている。
キタノメダカと交雑することができ、生物学隔離がない。
1980年にアロザイム分析で、メダカが2つの集団に分けられると分かり、1983年に全国のメダカを分析した所、「北方集団」と「南方集団」に分けるのが適正とする説が提案された。1984年には、両集団の「境界型集団」がいる事が分かった。
1986年に中国のメダカは「日本のメダカとは異なる」とされ、1987年には韓国のメダカも「日本・中国のメダカとは違う」と分かった。
1989年、中国のメダカは他集団とは形状的に区別出来る点とと染色体の数が少ない事からOryzias latipes sinensisとして新亜種として発表された。1998年に中国のメダカは独立種とされ、2008年の研究でも独立種説が支持された。
2012年1月、朝井俊亘と瀬能宏、細谷和海により北日本集団がO.sakaizumii として記載された。
この時点では和名は無かったが、2013年に「日本産魚類検索全種の同定第三版」で「北日本集団」に『キタノメダカ』、「南日本集団」に『ミナミメダカ』と命名された。
※新種記載されたのは2011年としているサイトもあるが、2012年1月正しい。
但し、生物的隔離や見た目の違いが殆ど無いため、キタノメダカはミナミメダカの亜種とする説もある。