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モ161

もいちろくいち

阪堺電気軌道が保有している路面電車。あと数年で登場から100年を迎える古豪である。
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モ161形は阪堺電気軌道が保有する路面電車

2021年現在は4両が在籍。車齢90年を超えており、定期運用される車両としては日本最古級である。

概要編集

1928年(昭和3年)~1931年(昭和6年)に掛けて合計15両が川崎車輌、田中車輌(現:近畿車輛)、大阪鉄工所(現:日立造船)で製造された。

元々1927年から製造されていたモ151形をベースに連結運転ができるよう連結器を追加して機器類を変更したものである。


機構編集

全長14m 片側3扉で片開きの前後扉と両開きの中扉を備えた大型車として登場した。

当初はポール集電で、前照灯と尾灯は腰部(運転席窓の下)に設置されていた。連結運転を行うために密着連結器と自動空気ブレーキ、総括制御が可能な制御器と強力なモーターを搭載し、郊外路線の平野線(1980年廃止)や専用軌道区間では高速運転が可能であった。


その後、ポール式だった集電装置をYゲル→パンタグラフと変更したり、連結運転用の装備の撤去、ワンマン化と後扉(運転席より右側の扉)を封鎖して片側2扉化、前照灯と尾灯の位置を腰部から額部に変更…などの改造が行われた。


一方で、冷房化は検討されたものの、屋根の強度が不充分で断念された。

この車両の屋根は細い桁にキャンバス(帆布)を張って硬めた当時の標準的なもので、文字通り屋根としてしか用を足さず上に機械を載せられる強度がないためである。


現役の車両はすべてICカードリーダーが載せられている。

現況編集

直近では、1001形「堺トラム」の登場で2016~17年にかけてモ165、168、170が廃車になったもののモ161、162、164、166の4両が現役。

冷房が無いため真夏には使用されないが、収容力がある大型の車体と走行性能は現在でも遜色がない水準で、戦後製の高性能車(モ501形)や軽快電車(モ701形)に混じって使用されている。特に住吉大社の例祭や初詣などで臨時ダイヤが設定されると4両のうち161以外の3両が出払う… ということも。


現役の4両の中でも、トップナンバーのモ161号が昭和40年代復元車となり、車体は深緑色で屋根を鉛丹色(淡い朱色)、車内は木製ワックス塗りの床とニス仕上げの内装、青いモケット張の座席が再現された。

他の現役車両と同じく前面窓の上に方向幕があるが、イベントの際にはこれを蓋で塞ぐことができる。


関連項目編集

阪堺電気軌道 路面電車

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