CV置鮎龍太郎
概要
知略に長けた美男子で【聖賢のライコウ】の異名を持つ、ヤマトを守るヤマト八柱将の一人。
身内に弟と母が、側用人としてシチーリヤがいる。 弟も同じ八柱将だが、自身と違い武に長けている。
弟の家に寄った時には、彼の客人に興味を示し『(俺も客人に)会ってみたい、いいだろう?』と了承を得て彼らと城以外の場所で面識を持つ。
また、家族想いなのか帰る時に『たまには 母上の所に顔を出せ、会いたがっていたぞ?』と弟に告げていた。
『【世を制する】のは、【情報】である』というのが第一で、戦場で采配を下す際に逓信衆(ティリリャライ)という、離れた場所にいても念話で情報伝達ができる兵(所謂:通信兵)を使い、正確な情報をもとに緻密な用兵を行う。
実際、ウズールッシャとの戦ではそれを最大限に活かし ウズールッシャ側に大打撃を与えた。
弓兵部隊を二つに分け交互に配置・攻撃させて矢の雨を降らせ、尖った杭で防壁を作って突撃を防ぎ確実に相手を減らし、歩兵部隊に煙幕を展開させてからおびき寄せた敵兵を騎馬隊で撃退していく。
という計算に計算を重ね、連携のとれた采配でウズールッシャの部隊を追い詰める。
シチーリヤから「ミカヅチが率いる部隊が、デコポンポが率いる部隊の救援に成功したこと」と「戦力差が開いている中での逆転を見せた彼は【戦の花】」という言葉を聴くと
『奴の戦い方(あれ)は戦ではない、【知】のない【蛮勇】で【暴力】だ』
『戦とは【学術】だ。 敵を知り、力の方角と質、そして量を察すれば 解が紐解かれる。』
『我らは発生しうる全ての局面において、最速で対応し、敵に先んじて動き、その弱点を突く』
『さすれば、僅かな兵で敵は坂を滑るように必然的に敗北しよう』
『そう・・・・【個の力】に頼らずとも・・・』
『戦を決するのは、【英雄の武勇】ではなく戦力の展開と集中を如何に完璧に成し遂げるのかによるのだ』
とシチーリヤに語る
トゥスクル侵攻戦でデコポンポ、ムネチカと共に先発隊に選ばれるが 真実はムネチカと共にデコポンポが失敗した時の保険であった。 作戦会議中、デコポンポとムネチカの口論で『そこの豚(ブルタンタ)が見苦しいのは、何時もの事だが・・・お前まで憤慨するなんて・・・らしくないじゃないか』とムネチカが怒っていたことに冷静ながら驚いていた。
強引に作戦を立てたことに難色を示したが『決定されたことである』と素直に流しデコポンポに
『今回の遠征で失敗すれば、もう後がないと思えよ?』と進言し『俺がこの戦に口出した時、全ての権限が俺に渡ったと同じことだと考えろよ?』と付け加えた。
ムネチカ曰く その采配は『【兵=重要な戦力】ではなく【兵=盤上の駒】であるという考えで 情に一切左右されない故、戦果だけを求められた場合の采配 であるが 自軍の損失が大きい程、その帳尻を合わせる為に戦を拡大し、徹底的な殲滅戦を始め その時は敵も味方も、戦に関係ない民、女子供の多くの屍が積み上げられることになる』 と言われている。
その後、【帝崩御】の知らせを聞くと、本国に帰国。
帝亡き後のヤマトのために、行動を取る・・・
第三部では
帝亡き後のヤマトを総べる、朝廷軍の司令官として活躍。シチーリヤと共にヤマトの未来を築くために行動する。 政治面でも強い力を持ち、周辺諸国に大きな影響を与えている。
デコポンポが戦死した後、彼の采配師として活躍していたマロロを、自身の采配師として入れたりと懐も広く オシュトル一行を倒すべく知略を最大限に活用して立ち向かう。
古戦場【オムチャッコ平原】にて、オシュトル率いる連合軍と大決戦を繰り広げる。
クジュウリ・イズルハ軍の歩兵部隊 ナコク・シャッホロ軍の歩兵部隊を騎馬兵の大部隊を用いて迎撃し、連合軍よりも先に動く采配を下していく。 複数の逓信衆を使い、驚異的な速さを持って連合軍の足並みを崩し、常に彼らの先を読み作戦を繰り出す。
あらかじめ配置した伏兵を使い兵糧攻めを行ったりするも、更に先を読んで作戦を次々と出してオシュトルを倒すために仕掛けるが張り巡らせた罠を次々と突破され、自身の最大の武器である 複数の逓信衆をも封じられ、初の敗北を味わうこととなった。
しかし、落胆どころか『オシュトルよ、見事だ!』と称えて、帝都へと後退する。
帝都にて再び彼らと知略で勝負することになる。 マロロとミカヅチの部隊を駆使し オシュトル一行を挟み撃ちにすることに成功、自分達の力で開発した大砲を出し彼らを倒そうとするが暴発してしまう。 シチーリヤが庇ってくれたおかげで、大事には至らなかったが計略に思わぬずれが生じてしまった・・
関連タグ
【これより先、彼の末路に触れる内容のため注意されたし】
アンジュから『父上が不甲斐無く、民を苦しめたから謀反を起こしたのか?』と問われると『いいえ・・・その逆です。』と答える。
『確かに俺達は帝に愛され、大切にされてきた。 籠の中の鳥のように大切に愛され、護られてきた・・・・・だが、それ故に俺達は帝に縋り過ぎていた。』
『今回のように、帝が亡くなってしまった時どうするのだ? 俺達は畜生のように死ぬのか?』
『帝の人智を超えた能力や技術には驚かされていたらしいが・・・逆にそれがもたらすのは思考停止や衰退で、やがてヤマトの民は堕落してしまう』
『俺達は、帝が造りだした揺り籠から巣立ち 自分達の力で羽ばたき、自分達の足で立ち上がり、歩かねばならない』
と【ヤマトの民を目覚めさせ、帝の力に頼らず、自立させること】こそ自身の目的であったことをオシュトル一行に語る。 (帝がいなくなった時の国の将来を想い行動していたその様を マロロから『憂国の徒』と喩えられる
最後は彼らと激闘を繰り広げるのだが その前にシチーリヤから仮面を渡される。 最初は『帝の力に頼らず、自分達の力で立ち上がろうとしているのに それに頼るのでは、意味がない』と強く反発、しかし彼が【最後まで自分のために忠義を尽くしてくれたこと】そして、彼の願いを叶えるために使用し【仮面の者】となり 彼らに立ち向かう。 雷の光のように、己の命の全てをかけて
『俺は、俺の道を駆け抜けた・・・紛うことなき、己の意志で・・・』
『次の世があるのなら・・・再び会い見えようぞ・・・楽しみにしているぞ・・・』
『さらばだ・・・・我が好敵手(トモ)よ・・・』
と告げ、城を去って行った。
何処かの場所で、シチーリヤと最後の会話を交わす。 シチーリヤが何者なのか、シチーリヤの本当の主が誰なのかも見切っていた。 それでも、最後まで自分に忠義を尽くし、自分のために泣いてくれた彼に優しく語りかけ、ヤマトを去った
誰よりも国と民を愛した男は、最後まで国と民のために行動し続け、愛する国の大地に眠った・・・