概要
本名はカトリーヌ・モンヴォワザン、17世紀フランスの女性。
宝石商の妻で表向きは豪邸で夜会を開くなど羽振りの良い生活をしており、夫の死後は占い師兼助産師として暮らしていた。
しかし、毒殺容疑で捕まった別の女占い師の証言により、彼女が毒薬の製造販売、毒殺事件、堕胎業、悪魔や死者の召喚、黒ミサなどに関わったことが明らかになり、魔女として火刑になった。
彼女は最後まで神への謝罪を行わなかったという。
なお、彼女の死後、国王ルイ14世の寵姫であったモンテスパン侯爵夫人フランソワーズ・アテナイスまでもが顧客であったことが発覚し、それを知った王はスキャンダルを恐れて特別審問会を中止したため、関係者のうち147名は処刑を免れフランソワーズは修道院へ送られた。
魔女カトリーヌ
『日本現代怪異事典』によれば日本で噂される都市伝説で魔女カトリーヌというものがあり、ラ・ヴォワザンことカトリーヌ・モンヴォワザンとの関連性が推測されている。
魔女カトリーヌはある特定の魔法陣を描くと降臨するとされる魔女であり、召喚者に富と名誉を与えてくれる。
そして、その召喚者が死亡すると、その富と名誉によって培われたものを全て回収して消える。
だが、彼女が回収するものは人間の生命も含まれており、つまり召喚者の富と名誉によって培われた人間も殺害されるということになる。
これを阻止するためには、彼女の要求通りに生贄を奉げるしかないという。
創作での扱い
- サン・マール氏の二羽のつぐみ:フォルチュネ・デュ・ボアゴベイによる小説において、毒使いエギジリの女弟子という設定で登場。
- 鉄仮面:日本の小説家黒岩涙香による上記の小説の翻案作。梅信女という名で登場した。