概要*
ティルティス氏が新理事長、サラが臨時教師となった全寮制の男子校。湖水地方ヒル・ポルにある。
設備*
周囲を高い刑務所のような塀で囲まれている。私学の設備としては素晴らしく、敷地内に寮、中庭、二百人は収容できる大講堂、使用されていない旧講堂、二階に教室、他教官室、図書室、化学室などを持つ。校舎と学生寮は林を模した植え込みと池を挟んで向かい側に建っている(スープの冷めない距離)。厨房の地下には保冷庫がある。図書室の図書も非常に充実(サラ談)
制服*
ブレザーに緑色のタイ。
校則*
服装規定の場合、
①すべての生徒はその在籍期間、年齢にかかわらずタイ装用を義務とする。
②シャツは白がぞのましい。指定のベスト、および上着の着用は各人の判断に委ねる。
③清潔、かつ学生らしい服装を心がけ、華美な装いはさけること。
その他*
現在は13歳から18歳までの生徒28名である。(最盛期は一応、100人以上の生徒を抱えていたらしい)。現在は、あれだけの不祥事後(リトラド学園の怪参照)も、親にほったらかしにされている生徒ばかりである。
「ヤツラは人間なんかじゃない、動物です。畜生です。ケダモノです!こっちの言葉なんか通じないんだ。」(数学教師デビルM氏)*
以下はネタばれを含みます
生徒* 五十音順
クライブ・・・クライブ・グレイハート。 浅黒い肌、迫力のある鳶色の瞳、低音のきいた声の持ち主。窓際に座る大人びたリトラド学園生徒。大人びた生徒。孤高の一匹狼。ゴッド・ファーザー。馬鹿騒ぎにはくわわらず、グループから外れて、いつも醒めた眼で窓の外を見ている。「危険物につき、取り扱い注意!」の爆弾みたいな男であるが、火種を近づけな い限りは大丈夫らしい。詩がうまい。サラと取引し、ノートのかわりに、図書室の整理をすることになる。
「マフィアの幹部候補生みたいだよなー」(グレゴリ-談)
グレゴリ-・・・グレゴリ-・ミルウォーター。リトラド学園、ガキ大将。くしゃくしゃの鳶色の髪、
緑の瞳の持ち主。リトラド学園問題児の一人。17歳。宝物は、版画のマリリーナちゃん。(以外といじらしい・・・)
婚約者に捨てられた母が一人で苦労して彼を育て、やっと結婚できたと思ったら母も義理の父も流行り病で死に、義理の兄弟たちに疎まれた結果、彼はリトラド学園へやって来たという・・・
「-あいつって、もしかして幸せなんじゃないかと、思うね」(ポーティ談)
サイクラス・・・サイクラス・コパーバウム。リトラド学園生徒。フラーズ出身。次男。濃いグレーの坊ちゃん刈り。いつも冷笑を絶やさない、眼鏡をかけたクラス一(=学園一)のガリ勉くん。よって、クラスには馴染んでいない。神殿司法官志望。
ジョルジュ・・・紅顔(厚顔?)の巻き毛金髪美少年。ナルシスト。グレゴリ-いわく、勘違いの王子さま。絵に描いたような美少年であるが・・・性格と頭がいまいちな模様。桜色の爪、特別にあつらえさせたレースの服は掃除には向かない・・・
「では聞くが、君はどうして掃除したくないのだ?」「爪が折れるからヤです」
二ルス・・・金褐色の髪をした素直そうな少年。リトラド学園の生徒。クリケットをする。善良でお人良しで、要領が悪いらしい、まるで誰かのようだ。
「なにやってんだ、ニルスぼうや」(やじ馬A談)
ノートン・・・ノートン・アレス。 リトラド学園の生徒。高いところに上り、空想をめぐらすのが好きらしい。学園一の屋根好き。「空の海で泳ぐこと」「草の波の音」が楽しみ。入学以来、誰とも口をきいたことがなかった。どうやら、あまり話さないようだ。離人症ぎみか。ベッドの下が彼の棲家。チャッピーという名の犬を飼っていたが海で失った。 羊と真水の魚が臭くて嫌いらしい。
ポーティ・・・ポートラルト・ローザー。愛称は、ポーティ。赤っぽい茶髪の小柄な生徒。眼がよく、目端がきく。どうやら、グレゴリーいわく女に甘いらしい。父が浮気して、よそに作ってしまった子供。
ミケ-レ・・・ミケ-レ・モンティ。リトラド学園の生徒。ガキ大将、グレゴリ-に日夜いじめられる、可哀想な少年ミケ。上級生たち、万人のおもちゃ。最年少。どうやら、父がやたらと離婚再婚を繰り返しているので、リトラド学園にいるらしい。
ヤーコフ少年に語学の基礎を教え始めた。サラに告白(?)
ヤ-コフ・・・ リトラド学園生徒。茶色の髪、緑灰色の瞳。岩のような巨体、獣のような野太い声の持ち主。巨人。ゴツい大男。力持ち。16歳。だが、見かけと中身がかけ離 れている一人。カ-ッとなると、わけがわからなくなるらしい。モーゼ教師の腕を折った罪で、謹慎のため学園を欠席していた。
「お、おれ・・・おれ、こんなナリで、みんな俺のことを見ると怖がって逃げるし・・・でも、他に能がないし・・・。カーッとしたら、自分がナニやってんのか、わかんなくなって・・・それで、いつもこうなんです」
ラモン・・・ラモン・リカソ。黒髪に彫りの深い顔立ち。エキゾチックなハンサム。色男。口調はちょっとぼんやりしている。口を開かない方が三割増である。タラシで慣らした父の血をひき、その気になれば、とてもセクシーになれる男。
両親が駆け落ちしてできた子供。大事な娘を奪った男と顔が同じと、母方の祖父に毎日恨み言をいわれてきた。
教師*
ジョバンニ教師・・・ジョバンニ・リオハ。赤ゲラ。リトラド学園歴史担当。妙ななまりで話す。真っ赤なベストの下からは太鼓腹がはみでる。鼻や肉付きのよいほっぺを真っ赤にして職場で酔っ払うような大酒のみ。が、後に禁酒する。
モーゼ先生・・・なでつけた黒髪、広大な額に、ぴんととがった口髭。その悪魔的な容貌のため、生徒からは<デビルM>のあだ名を頂戴している。リトラド学園、唯一の数学教師。寝言は「ごめんなさい、もうしません・・・・・・っ」 彼の過去には一体何が?
ライカ教師・・・黒髪、青い瞳。既婚。奥さんは現在妊婦さん。奥さんは美人ではないが可愛らしい感じである。何もない所でもころころこけれる、そんな人らしい。
リトラド学園ではサラが来るまで教師の中では(理事長除く)もっとも若かった彼。二十代。ちなみに、ライカ教師はリトラド教師陣で一番まともでもある。生徒からは、親しみとおちょくりをこめて「ライカくん」扱いである。リトラド学園卒業生。
その他関係人物*
ティルティス・・・リトラド学園、現理事長。詳細はリンク先参照。
妖怪系コウモリ男・・・リトラド学園用務員。ブタハナコウモリそっくりの容貌を持つ。小指と人差し指がさりげなく立つ。
「実はね・・でるんですよ。けけけけ」
溶岩タロウ・・・リトラド学園、コック長。厨房の主。溶岩のような恐ろしい顔をしているが、腕は素晴らしい。得意料理は学園の池の実を使った、ビシソワーズ。
リトラド氏・・・リトラド学園、創立者。フォルバ-ト・リトラド氏。ホールにある銅像の顔はあまり似ていない。柔和な顔立ちの学者。
リトラド学園の怪*
リトラド学園でおこっている怪は次の通りである。
まず、ダントン学長が何物かの暴漢に襲われる。創設者の銅像が夜な夜な歩き回る、池で溺死した女の幽霊が出る、学生寮の一階の左から三番目のトイレに入ったら呪われる、大講堂の天井に人型のシミが浮かび上がる、など非常に盛りだくさんである。