正しい意味合いとしてのルーニープレイ
TRPGではプレイヤーごとのプレイスタイルを主に4つの分類に分けられている。
それぞれを簡単に説明すると
リアルマン
戦闘好きなプレイヤーの中でも戦略や戦術を練らずに真正面から挑んでいくタイプのプレイヤー
リアル・ロールプレイヤー
「このキャラクターならばこうする」とキャラクターの設定に沿って行動を決めるタイプのプレイヤー
ルーニー
ユーモアに溢れた行動を取ることで笑いや受けを狙いに行くタイプのプレイヤー
自分のPCが有利になるような状況を他人にも強制するタイプのプレイヤー
となる。本来はこのように
軽快な雰囲気であれば、より場を楽しませるために、
その場が重苦しい空気であれば、シリアスな雰囲気を崩さない範疇で場を明るくするために
笑いや受けを狙いに行くといったプレイスタイルを指す。
「只の困ったちゃん」という意味合いとしてのルーニープレイ
基本的にTRPGでは上記のように「マンチキン」と呼ばれるプレイヤーが「困ったちゃん」なプレイヤーを意味するのだが最近ではセッションそのものを壊しかねない度を超えたユーモアを狙いに行くプレイングをルーニープレイと呼ぶ場合が多い。そのようなプレイヤーはセッションの大本から大きくハズレた言動や行動をとったりプレイヤー同士の結束やNPCとの関わりを根本から絶ちかねない言動や行動を取る場合が多い。また、「自分のキャラは凶暴だから」と言った風にリアル・ロールプレイヤー的な要素やマンチキン的な要素を加えた上で行われる場合も多い。例としては
他のプレイヤーやNPCに攻撃を行う
最も発生しやすいルーニープレイ。
「気に食わなかった」「凶暴なPCだから」「敵対ロールのハンドアウトを受け取ったから」と言った理由で他者に対して攻撃を行う。場合によっては格闘系の技能や銃などの武器を用いてキャラロストに繋がりかねない攻撃を行う場合もあり、当然他プレイヤーとの間に亀裂が入り、その後のNPCとのロールプレイにも支障をきたす。
他のプレイヤーやNPCとの関わりを拒否する
これもまた上記と同じ理由から発生する場合が多く、「面倒だから」と言った理由で行われる場合もある。
多人数での行動が前提となるセッションなどではプレイヤー同士のコミュニケーションやNPCとの会話による情報収集が重要になってくるのでこのような言動、行動は他のプレイヤーにも不利な状況を生み出す原因となる
自らキャラロストに繋がる行動を行う
自ら率先してキャラを死なせたり、SAN値を崩壊させたり、捕まらせたりしようとすることでキャラロストを狙う。「せっかくだから死んでみたい」「狂気ロールをしてみたい」と言った理由で行われる場合が多い。また、上記と同じく、多人数での行動が前提のセッションなどでは他のプレイヤーにも不利な状況を生み出す他、後日談などでこれを行うと非常に後味の悪い終わり方としなってしまう恐れもある。
とんでも設定なキャラクターを作成する
シナリオ上ありえないような設定や所持品、技能を持ったキャラクターを作成する。
TRPGの世界には様々な所持品や技能があり、それによってPCの設定に個性をつけることも醍醐味だが
GMが用意したシナリオを考えずに「自分が面白いと思った」PCを用意する。
これに関してはGMの許容の範囲によって変わるため一概にルーニープレイとは言えないが
例えば違法なものを持てない世界観で高校生探索者を作るように指示された場合に、拳銃など法に触れる類の所持品を持つなどの自分の趣味嗜好を優先させすぎたPCを作られたGMの精神的苦労等は察する物があるだろう。
別例として高校生PC(当然10代後半を想定)を指定したら「定時制高校に通っている40代」PCを持ち出してくる(勿論ただのウケ狙い)プレイヤーなどもいる。
シナリオから逸れようとする
シナリオの大本から大きく外れた行動をとったり、シナリオ上用意されていないルートを自ら提案する、行動する(上下左右、4つの部屋があると明記しているのに存在しない5つ目の部屋を提案するなど)ことでそのシナリオ上では処理しきれない様なプレイングを行う。上記の「とんでも設定キャラクター」を採用した場合に起こることが多く、シナリオ上必須とも言えるイベントを「今する必要があるとは思えない」「代わりにこうする」などの理由から拒否する、酷い場合にはイベントの中心となる舞台を破壊したり人物をロストさせようとする場合もある。
こうなると最悪セッションの崩壊に繋がる場合すらある。
CoCの様なホラー系ゲームの場合、事件に関わろうとしない(「探索する幽霊屋敷に夜に着くようなムーブをしない」(イベントを起こさせようとしない)から「事件の発端となる叔父の遺言を無視して自宅に籠る」(事件そのものを起こさせようとしない)まで)プレイを行う者も居る(特に後者は「君なんでセッションに参加したの?」と言いたくなるレベルである)。
このようなプレイングを行うプレイヤーはやはり「笑い」「ウケ狙い」と言った考えからこれらの行動を取ることが多く、直接セッションの崩壊を狙うわけではない場合も多い。
また、GMの裁量不足などの原因から本人がルーニープレイをするつもりはなくても結果としてルーニープレイになってしまう場合も多い。
大事なのはGM、プレイヤー同士のコミュニケーションを重要視し、お互い「意見の押しつけ」「強要」を出来るだけ避けるようにすることだろう。
PCの発言や行動等は一見してルーニープレイに見えるが、プレイ内容としては他のPLを含めて相談したうえできちんと協力しているというプレイングを行い、困ったちゃん化せずに無事にセッションを完了しているPLもいる。