概要
グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(英国・イギリス)の首都ロンドン中心部ランベス特別区のテムズ川のほとりにあり、同国で最も利用者の多い駅である。
ナショナル・レール(旧イギリス国鉄の路線)とロンドン地下鉄が乗り入れているほか、1994年から2007年まではユーロスターのイギリス側のターミナルでもあった。
駅名は、ワーテルローの戦いの戦勝を記念して名付けられたウォータールー橋が付近にあることに由来するものである。
沿革
ナショナル・レール
- 1848年:ロンドン南西鉄道(London and South Western Railway)のウォータールー橋駅として開業。
- 当初はロンドン中心部への延長線が完成するまでの暫定的な駅の予定だった。
- 1860年代:利用者の増加に対応してホームが次々と増設され、駅構造が複雑化。
- 1882年:ウォータールー橋駅からウォータールー駅に正式に改名。
- 1893年:ロンドン中心部への連絡線が地下線として建設されることが決まる。
- これによりウォータールー駅が終着駅となることが確定的になり、大規模な改良工事が実施されることになる。
- 1898年:ウォータールー駅とシティ駅間の地下線(ウォータールー・アンド・シティ線)が開業。
- 1922年:駅の改良工事が完了。現在の駅舎が完成する。
- 1923年:鉄道会社再編により、サザン鉄道の駅となる。
- 1948年:鉄道国有化により、イギリス国鉄の駅となる。
- 1994年:ユーロスターの暫定的なターミナル駅となる。イギリス国鉄民営化に伴い、地上部はレールトラック、地下部はロンドン地下鉄に移管。
- 2002年:レールトラックの解散により、ネットワーク・レールの所有となる。
- 2007年:高速新線(CTRL)の完成により、ユーロスターのターミナル駅がセント・パンクラス駅に変更される。
ロンドン地下鉄
- 1906年:ベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道(ベーカールー線)の開業に伴い設置。
- 1926年:チャリングクロス・ユーストン・アンド・ハムステッド鉄道のチャリングクロス(現エンバンクメント)~ケニントン間が開業し、乗換駅となる。
- 1933年:ロンドンの地下鉄が公営化される。ベーカーストリート・アンド・ウォータールー鉄道はロンドン地下鉄ベーカールー線、チャリングクロス・ユーストン・アンド・ハムステッド鉄道はロンドン地下鉄ノーザン線となる。
- 1994年:ウォータールー・アンド・シティ線がイギリス国鉄から移管される。
- 1999年:ロンドン地下鉄ジュビリー線が延長され、ウォータールー駅に乗り入れる。
利用状況
イギリスで最も利用者の多い駅である。近年の乗降客数は以下の通り。
ナショナル・レール:9419万2690人(2018年度)
- 乗り換え客650万5658人を含む。
ロンドン地下鉄:7454万人(2018年)