概要
CV:斧アツシ
『クイーンズブレイド』主人公であるレイナの父であり、大陸の半分を支配するヴァンス家の現当主。
大陸を支配していた王を先祖に持ち、その王がクイーンズブレイドにより王位を奪われたことで現伯爵領に転封されるに至ったらしい(もちろん、伯爵の生まれるずっと前の話である)。
そういう出自もあって幼少のころからクイーンズブレイド制度自体を嫌っており、貴族による統治を望んでいる。勿論圧政による搾取などは望んでいない…のだが、侵攻してきた女王軍との戦争による領土の荒廃もあって増税を強いているため、領民からの支持率は下落傾向にあった。
なお「白い髭と髪に覆われた厳つい壮年男性」という外見が判明したのはアニメ版からであり、判明する以前の漫画『Hide&Seek』では黒塗りかつギャグタッチで描かれていた。
『クイーンズブレイドリベリオン』の時代には娘であるクローデットが大陸帝都を支配しているので実質的にヴァンス家が大陸全土を支配しているのだが、動行は描かれておらず(そもそも、伯爵領自体が殆ど描かれない)、クローデットとエリナやそれに着いていった衛兵達がかつてのアルドラの二番煎じに成り果て、さらにレイナは亡母マリアの名を僭称して反乱軍として武装蜂起しているという、ヴァンス伯爵にとっては最大の苦渋を飲まされている。
人物像
非常に厳格であり、敵対する者には徹底的に排除する。高貴でない平民を心では嫌悪しており、愚劣な者は貴族であっても憎む(そのため、貴族の中では最もマシな治世を強いていた)。しかし、クローデットの母親と身分違いの恋に落ちるなど、彼もまた貴族の血の呪縛と、己の傲慢さ、寂寥感に苦しむ一人の人間である。
レイナ達の母マリアとクローデットの母を愛しており、娘を彼女たちのように失いたくないと願っている。
マリアを亡くす原因となったクイーンズブレイドを憎んでおり、支配者としても、貴族としても、クイーンズブレイドを激しく憎悪している。
人間関係
- クローデットの母(本名不明):かつての恋人。身分違いの恋により別離させられる。
- マリア:正室。故人。
- クローデット:長女だが庶子なので継承順は3番目。厳格に接しているが、同時に彼女の心優しい性格に愛する片妻の面影をみている、しかし貴族の血を優先するあまり、クローデットを危険な戦場に置いている。
- レイナ:次女だが継承順は1位。深く愛していたのだが、伯爵領の混迷と不安定な治世に疑念を抱き出奔されてしまい、激怒している。ただし親の心子知らずというわけではない模様。
- エリナ:末子だが継承順は2位。我儘ぶりに手を焼いており、レイナの連れ戻しを命じる。
- ニクス、リスティ:伯爵を嫌悪している平民たち。
- アルドラ:妻の仇であり大勢の領民や兵の命を奪った不倶戴天の敵。