概要
TYPE-MOONの同人ゲームである歌月十夜のシナリオ夢十夜:『赤い鬼神』に登場する人物。
混血の暗殺を生業とし、退魔組織において対混血の切り札とされた七夜家の最後の当主。一族の者には御館様と呼ばれていた。
力によって当主を決める七夜において最高傑作と評され、混血には禁忌として通っていた。
その仕事ぶりは、反転した混血の一族である斎木にて暗殺を行なった際は、混血の精鋭30人以上が守る屋敷に侵入し、その護衛を全員惨殺。標的の斎木翁も殺し無事帰還しているなど。
その際、退魔に斎木を売った遠野槙久が巻き込まれて黄理に胸を穿たれ、同じ日に軋間紅摩にも遭遇し、その眼を潰している。
幼少期から殺しの技を磨くために研鑽し、一生涯殺し屋として生きていくと確信していた黄理だが、跡継ぎ問題の為だけにもうけた息子・志貴の誕生で憑き物が落ち、殺し屋稼業から引退する。
その後は、自身が以前暮らしていた七夜の森に一族ごと隠れ住み、護衛の仕事をこなし生計をたてていた。穏やかさに慣れる様に、静かに朽ちていくような生活だったが、そんなものが黄理には忙しく新鮮なものだったという。
しかし、六年後に今までのツケを払う事になった。
斎木家襲撃の際に殺されかけた遠野槙久の命で七夜の里が襲撃され、槙久の私兵を一人でほぼ壊滅に追いやったものの、黄理を殺すためだけに槙久に育てられていた軋間紅摩と再会、交戦。死の直前、人間としての感情がなかった軋間紅摩に“生の実感”を刻み込み死亡。七夜の一族は七夜志貴を一人残し壊滅した。
志貴には黄理とは違う生き方をする事こそを望んでおり、あらゆる意味で黄理には志貴に自身の後続をさせる気が無かった。
それは志貴への愛情ゆえであったが、本人はそれを最後まで自覚しなかった。
能力
幼い頃から“殺戮技巧”を鍛錬・研究していたキラーマシーン。空間を立体的に使うさまは、さながら巣を張った蜘蛛とさえ言われた。
太鼓をたたくバチのような鉄棍を愛用し、殴打器を使いながら人体を刃物で切り裂いたように解体する。
七夜の一族に伝わる超能力であるありえざるモノを視る眼『浄眼』を備えている。
七夜黄理はこの浄眼により、人ならざるものが赤や青色に見えたほか、「人の思念」感情が靄のように視えていた。
普通、気配は消せても思念は消せないのでこの眼を暗殺に役立てていたが、感情が会話せずともわかるので自然と無口になっていった。
関連人物
息子。本人は気がついていなかったようだが確かに愛情はあったようである。
因縁の相手。互角の勝負を繰り広げるが僅差で及ばず殺される。しかしこの戦いは軋間に大きな影響をあたえた。
一族を滅ぼした首謀者であり黄理にトラウマと復讐心を抱いている。
七夜殲滅後もその気持ちは変わっていないが、唯一の生き残りである志貴を養子として迎え入れている。
暗殺者時代からの友人。黄理の先代から親交がある。遠野の監視役であり主治医でもあるため、志貴のことを気にかけている。
斎木家当主。他の混血の一族からも疎まれ黄理に殺されることになる。