概要
CV.棚橋真典(ラジオドラマ) / 諏訪部順一(テレビアニメ)
「有頂天家族」の登場人物である化け狸。下鴨家の長男にして、主人公である下鴨矢三郎の兄。
偉大なる父・下鴨総一郎から「責任感」の血だけを受け継いだような性格で、京都狸界を束ねる「偽右衛門」となるため東奔西走している。
三人の弟たちがそれぞれ蛙に化け井戸に引き籠った次男、面白主義が行き過ぎる阿呆な三男、「史上未曽有」の不甲斐ない化けぶりの四男といった具合なので、「なぜ俺の弟たちはこんなに役に立たないやつばかりなんだ!」と日々嘆いている。
が、そんな矢一郎本人もまた土壇場に弱い性格であり、肝心な場面で精神的なもろさを露呈してしまう無念な性質の持ち主だったりする。
「矢一郎は同志社大学の方面を捜せ。おい、分かったか? あ、矢一郎は俺か」
雷を恐れて行方不明になった母を探すにあたり、弟たちに「俺が指揮をとろう!」と勢い込んだ直後の台詞。動揺しすぎである。
普段人間に化ける時には、和装の若旦那風の姿に変化する。
矢三郎ほどころころ姿を変えたりはしないが化ける技術は達者なものであり、怒りが頂点に達した時には堂々たる大虎に変化することから「鴨虎」の通り名を以って呼ばれることもある。
父の形見である「自働人力車」なるものを愛用しており、洛中のあちこちへ人形の車夫が引く車に乗って出かける。
父に憧れて父のようになりたいと願い、その跡を継ぐ立派な狸になろうと志してはいる・・・・・のだが、いかんせん器の小ささが問題。
母からも「あの子も、もう少し器を大きくしなくちゃいけないね」と評されている。