初登場はらせん。高野舞の姉。
ネタバレ注意
山村貞子の記事でも触れられているが、実際は高野舞の姉なんかではなく、呪いのウイルスに侵された高野舞を母胎に復活した貞子の最初の分身。
オリジナルの貞子は半陰陽で生物学上は男性であり、子供を産むことはできないが、彼女は両性具有を自称し、男性器と女性器を持ち、単一で受精卵を子宮に宿し妊娠することができる。それにより更に貞子を殖やす事が可能。呪いの拡散という意味では、山村貞子の完全体といえる。
真砂子の容姿は原作だと貞子と同一であるが、ドラマ・映画版では高野舞の姿の貞子が真砂子の役割を果たしている。(真砂子とは名乗らない)
"完全体"になることも、肉体を持って復活することも貞子自身が想定してなかった話しているが、真砂子として蘇った貞子は更なる野心を抱く。
新リングシリーズでは、高野姓ではなく丸山姓を名乗っている。
シリーズ別の動向
- らせん
舞の住むマンションの彼女の部屋である303号室に住み高野舞の姉として安藤満男と接触しすぐに肉体関係になる。
その後、宮下からの連絡があり、情報と貞子の写真が送られて来てその写真は安藤の側にいる真砂子とうり二つであった。安藤は真砂子が貞子ということを知って驚愕する。そして真砂子は自分がやろうとしている事を邪魔せず協力するように要求する。
それでも死を覚悟して反抗するとも想定し、協力の見返りに安藤の息子を自身の子宮で作り出した受精卵にDNAを移植させ、蘇らせる。そして強力なパートナーとして高山竜司を蘇らせる。
復活した二名は数日で死んだ直後の姿まで成長する。
安藤は貞子の要求の裏で糸を引く人間は高山だと睨んでいた。それは別な意味で間違っていなかった。
- ハッピー・バースデイ(バースデイ収録)
貞子が竜司を自分のパートナーとして復活させた動機はさだかではないが、今まで呪いによるウイルスに感染した人間は貞子の思いのままに動いてきた。その中でも竜司の親友の浅川和行は手記を残し、それを読んだ浅川の兄順一郎も間違いなく、感染したと思われ映像化を想定した小説「リング」の刊行に踏みきった。
竜司も更に追い撃ちをかけて貞子の目的を達成するだろうと思われたが、仮想現実から一度脱出しループ界に戻ってきた竜司は貞子だけに作用するワクチンとウイルスを作り出し、真砂子を含めた全ての貞子を絶滅させる。
現に竜司や貞子のいる仮想現実は貞子のDNAを持つ人間で世界は覆い尽くされ人類滅亡というという事を何度も繰り返してきた。滅亡という運命を脱したのは高山が自分のいる世界が仮想現実と気づいたからである。
- レモンハート(バースデイ収録)
劇団飛翔時代に自分を愛してくれた遠山博の前に現れる。
遠山は長年行方不明になっていた貞子を探していた。浅川からの依頼で吉野が遠山に接触し、遠山は貞子を思い起こしそして長年潜伏していた貞子の呪いも呼び起こされる。
貞子の最初の呪いはウルイスなどではなく、遠山との情事の声が入ったカセットを聞いた人間が全員心臓発作で亡くなっている。遠山は吉野に聞かされるまでその事実を知らなかった。そして直接貞子の声を聞いた遠山も例外では無かった。
・・・・遠山さん、愛しているわ。
遠山は呪いの発作を起こしても即死はせずに歩道に倒れ込んだ時、貞子が現れて遠山を膝に抱きながらゆっくりと呪い殺した。遠山は貞子に笑いかけようとしたが出来なかった。最期は願望を叶えて遠山は息を引き取った。
遠山の前に現れた死んだはずの貞子はへその緒を持って居たことから復活した真砂子だと思われる。
映画版でも原作でも酷い死に方をした竜司とはえらい違いである。
別ルート
ここから先はハッピーバースデイとは別ルートで「丸山真砂子」名義となる
- エス
安藤の息子「孝則」と竜司を復活させた後、のちに孝則の婚約者となる茜を産んだ。竜司曰く真砂子と愛し合って茜が産まれたらしい。
竜司に殺されなかったルートである。ただ貞子としての計画はことごとく潰され、浅川の小説にはワクチンが仕込まれるし、らせんでは浅川の小説リングの映像化は山村貞子役を恐らく真砂子が演じる予定であったが、エスでは山村貞子役を別な女性が演じる事になった。しかしそれも竜司に潰された。
丸山真砂子は竜司に生殺し状態のまま生かされ、茜の後は誰も生み出さずに死んだと思われる。
竜司と愛し合ったかどうかの真意は定かでは無いが、死後も度々茜しか見えない形で現れ茜を助けようとしている事から善性の貞子という解釈をされている。
現に竜司は他の貞子も生かしていたが全員別な人物に殺される。
- タイド
生前の丸山真砂子が描かれる。
真砂子はもともと免疫系に問題があり、3歳の茜を遺して肺炎で亡くなる。復活してから四年という短い年月をほとんど病気とともに過ごし多発性骨髄腫を発症し腰の骨が溶けて歩けなくなり車椅子の入院生活を余儀なくされた。
共感性はあったのかも知れないが、竜司は真砂子という女性をあまりに知らなすぎたようで、本心がどこにあるのか謎のまま急逝する。普段はほとんど黙り込んで胸の内を明かす事は無かったので先述エスの「愛し合った」という竜司からの説明はますます怪しくなる。
真砂子としては死んだが、その直後目覚めた人物がいる。同じ病院に入院していた田島春菜で彼女は長野県諏訪郡にある考古館に行ってから人格が変わり不思議な力を得てその身体が不自由になっていき長期間眠っていた。そんな春菜だったが真砂子が死んだ途端回復し目覚める。
真砂子の身体を仮の住家としていた貞子は欠陥だらけの身体を棄て魂の飛翔を果たし春菜の身体に侵入した。真砂子の中に居た貞子はさなぎのようにおとなしくして新しい身体を狙っていたのだ。
春菜の身体をもつ貞子は細胞を乗っ取りウイルスを創出し、増殖させこの世に撒き散らす力を持っていた。
そして春菜は担当医との不倫の末に凪という子を儲けた。
担当医の妻は精神に異常をきたし長期入院を強いられた。