乙女が紡ぐ恋のキャンバス
おとめがつむぐこいのきゃんばす
2012年3月30日にensembleより発売された恋愛アドベンチャーゲーム。
深山 瑞希 (みやま みずき)/瑞木 信 (みずき しん)
CV:桐谷華
本作の主人公。普通の男の子。
姉・杷虎が高名な画家で、彼女の美的感性をくすぐるとの理由で、幼い頃より女装を強いられてきた。
服装だけでなく、仕草や言葉づかいまで調教されたため、そんじょそこらの女子よりはるかにカワイイ。ただし本人は無自覚。
傲慢な姉とは対照的に地味でひかえめな性格をしており、とても物静か。
加えて、優しくて家族思いなので、女装も 「杷虎の成功のため!」 と、前向きに耐えてこれた ――が、日に日にエスカレートする暴挙に限界を感じ、ついに家を飛び出す。
天性の運の悪さから、女装メイドとして女子寮に入り、女学園に通う羽目になってしまう……。
鳳 怜奈 (おおとり れな)
CV:サトウユキ
鳳后藝術学園の2年生でありながら、理事代理も務めるエリート。
瑞希(信)をメイドとして迎え入れる鳳家のお嬢様。
歴史ある洋画廊の一人娘で、無類の美しいもの好き。
一方で、“美しい” という単語を安易に口にすることを嫌う、飾らないキャラクターの持ち主。
箱入娘なので少々ワガママだが、身分を越え、誰にでも分け隔てなく声をかける姿はいやみがなく、老若男女、様々な人から愛されている。
傍目にはなんの不自由もないように思えるが、人よりほんの少しだけ胸が小さいことと、父・一朗の無計画な仕入れが頭痛の種。
獅子堂・千晴・フラムスティード (ししどう・ちはる・ふらむすてぃーど)
CV:有栖川みや美
鳳后藝術学園の2年生。怜奈の専属のボディガード。
古くから獅子堂は鳳の家臣の血統で、いまだにその風習を引き継いでいる。
怜奈の身辺警護はもちろん、美術品の見張りも任務の一つ。
必然的に絵画の扱いにも慣れているはずだが、プライベートでは不思議と絵を避けようとする。
イギリス人の母の血を色濃く引いた容姿をしており、観光客と間違われることが多く、それが少々コンプレックス。
生粋の日本育ちで、趣味はお茶と折紙。好きな武器は日本刀。
礼節を重んじる生真面目な姿は学園女子に絶大な人気を誇り、怜奈とセットで “理想のカップル” ともてはやされている。
アナスタシア・アレクセエーブナ・イディナローク
CV:風華
鳳后藝術学園の3年生で、瑞希(信)や怜奈の一つ上の先輩にあたる。
彫刻の名門・イディナローク美術館の若手館長。
抜群のセンスと博識を誇り、展覧会のディレクションを任せればお手のもの。
性格は外見通りのほんわか癒し系お姉さまで、年の離れた弟(ヨハン)がいるためか、面倒見も良い。
人柄には定評があり、曰く、汝の敵を許すなどあたりまえ。
曰く、一日一回アナスタシア様にお祈りすると幸せになる、などと噂されるほど。
一部ではファンクラブも設立されているほどだが、なぜか彼女の生い立ちを知る者は少ない。
烏丸 紫月 (からすま しずく)
CV:夏野こおり
鳳后藝術学園の2年生。巨大企業・烏丸グループの後継者。
烏丸は、怜奈の生家・鳳とライバル関係にあり、鳳の娘である怜奈ともあまり仲がよくない。
現在は直営のアート・オークションで下積みをしており、毎夜ドレス姿で優雅な笑みを浮かべ、オークションハンマーを振るっている。
その姿は洗練され美しくも、どこか死刑の宣告を彷彿とさせる。
そうした印象を裏付けるかのように、学園での紫月の顔は “冷たい” の一言に尽きる。
クラスメイトの親が勤める会社を買収するなど、日常茶飯事だったりする。
だが、瑞希(信)の幼なじみに面影が似ているなど、謎も多い。
乾 幸 (いぬい ゆき)
CV:雪都さお梨
鳳后藝術学園の1年生。子犬のように愛らしい後輩。
極度の人見知りで、後ろから肩でも叩かれようものなら、毛を逆立てて逃げ帰ってしまう。
ところが、ひとたび筆を握らせると大胆に豹変。
実は10年に1人と謳われる天才アーティストで、国内外を問わず、数多くの賞を総なめにしている。
外見にそぐう可憐な絵を描くのかと思いきや、鉄パイプなどの廃材を用い、自身の何十倍もある大型インスタレーションを制作する。
時に、筆が乗りすぎて暴走してしまうことも……。
猫西 昭江(ねこにし あきえ)
CV:遠野そよぎ
鳳后寮を取り仕切るメイド長。怜奈のよき理解者であり、姉のような存在。 瑞希が男だと知る一人。
年齢不詳だが、落ちついた物腰には説得力があり、思わずこちらが居住まいを正してしまうほど。
一方で、宴会芸も難なく披露する度胸と茶目っ気を持ち合わせている。
その他、家事全般得意なのはもちろんのこと、百科事典並に博識、武芸の腕も立つ。
趣味で株にも手を出しており、実は油田を買えるほどの資産家だという噂もある。
そんな豪傑が、なぜメイドに終始しているのか……?
安易に訊ねた者は、一週間掃除当番の罰を与えられるという。