概要
国連直属の極秘諮問機関。人類補完計画に関するすべての意思決定機関であり、業務は特務機関NERV(ネルフ)の監督とその予算確保。その実態は、SEELEが国連を動かすための隠れ蓑である。
構成員は以下の通り
- 議長(独代表)…画像左下のバイザーの男、キール・ローレンツ
- 米代表…画像中央の眼鏡をかけ口髭を生やした男
- 英代表…画像左上の特徴的な顎をした面長の男
- 仏代表…画像右下の眼鏡をかけた痩せ気味の男。「左様」が口癖(?)
- 露代表…画像右上のオールバックで生え際がM字の男
※画像中央一番上の人は無関係です
以上の代表者5名、そして碇ゲンドウを加えた計6名で成り立つ。この内ゲンドウ以外の5人は上位組織SEELEの最高幹部の一員でもあり、キールはSEELEにおいても首魁を務めている。
番組初期には何度か出番があったものの、やがてゲンドウによるNERVの独断専行が目に余るようになっていったためか、委員会としての活動は次第になりを潜め、冬月コウゾウの拉致・尋問を皮切りに、NERVにはSEELEが直接干渉に乗り出すようになっていった。
人類補完委員会とSEELEの混同
人類補完委員会は、ファンフィクション小説を始めとする二次創作物において、しばしばSEELEと混同されている(近年ではスパロボでも混同されていた)ものも見られるが、厳密には別の組織である。
こうした混乱が生じている理由は、そもそも原作の中で両者の区別が曖昧なためである。当初、キールを除く委員達は、到底SEELEのシナリオや使徒の実態を正確に理解しているとは思われない発言を繰り返していた。特に、予算を理由にしてNERVに改善を迫るという世俗的な姿勢が目立ち、SEELEの思想の実現を目指すという宗教的な態度は見られなかった。ゲンドウと冬月の会話においても、委員会とSEELEは別物として扱われており、前者が「文句を言うことだけが仕事」の「下らん連中」と見下される一方で、後者はその動向が強く警戒されていた。
しかし、前述のようにゲンドウ以外の委員は全員がSEELEの最高幹部(=モノリス)なのだから、実質的に委員会はSEELEと何ら変わりがなく、見下すことなどできないはずである。第弐拾話において、仏代表の委員が「我らSEELEのシナリオには~」と発言し、その後第弐拾参話でモノリスが委員達の声で喋り出すに至って、この矛盾は決定的となる。
こうした矛盾の再発を防ぐためなのか、新劇場版では人類補完委員会は登場せず、物語の序盤からSEELEのモノリスが姿を見せるようになっている。