概要
香港行政長官選挙制度をめぐる中国政府の決定に反発した香港の民主派が、2014年9月29日、金融街を占拠する抗議活動を実施。警官がデモ隊に催涙弾を発射するなど、1997年の香港返還以来の大規模デモとなった。
2017年の香港長官選を巡り、中国の全国人民代表大会常務委員会は8月31日、中国政府の意に沿わない人物の立候補を事実上排除する方針を決定した。つまり、香港では行政長官を選ぶ選挙で、中国政府が公認した候補者しか選べないことになる。
これに対して、香港の民主派は「真の普通選挙とは言えない」と不満を強め、学生などが1週間前から抗議運動を展開していた。
香港の警官隊は行政庁舎前に集まったデモ参加者に対し、警棒や催涙ガスを使用し排除しようとした。
それに対し、デモ隊は催涙弾をしのぐためにゴーグルやマスクや傘で装備。29日朝までに幹線道路をふさいでいたバリケードを撤去し、高級ショッピングモールのパシフィックプレースも占拠したと発表した。
この運動は、9月28日から12月15日まで約2カ月半もの間、学生らが香港の官庁街のセントラルや繁華街など、数キロにわたる幹線道路を占拠し、バリケードを挟んでの警察とのにらみ合いが続いた。
その後、政府と学生との対話が実現したものの、結果は物別れに終わり運動も強制排除された。
運動のその後
2017年の行政長官の選出方法を巡る選挙制度改革法案を巡り、香港の立法会は6月18日採決を行い、賛成8、反対28の反対多数で否決された。
改革案の可決には、定数70の議会の3分の2以上の賛成を得る必要があった。
しかし、議会の3分の1以上を閉める民主派が反対票と投じることが分かっていた為、法案の否決は予想されていたことだったが、採決直前に30人強の親中派が議場から退席したため、賛成票がわずかという想定外の法案否決となった。
この想定外の結果の理由について香港のニュースによれば、支持派は負けることが分かっていたので事前の打ち合わせでワザと退席し、この投票自体を無効にしようと思っていたそうだが、支持派8名にこの話が伝わっておらず、そのまま席に居座ってしまったので、投票に必要な人数を満たしてしまい、結果投票が行われて負けたそうだ。
(フリーチベットも参照)
pixivでは
このデモの象徴となっている雨傘から『Umbrella_Revolution』のタグや、傘や黄色のリボン(黃絲帶)をつけたイラストが多い。