概要
東方Projectに登場するレティ・ホワイトロックの二つ名の一つ。
稗田阿求著による「幻想郷縁起」(『東方求聞史紀』)に掲載されたレティの紹介記事においてこの二つ名が見られる。
レティは「 冬しか見る事の出来ない妖怪 」であり、冬を強めるというその能力も相まってまさに「冬の妖怪」である。
加えて本人曰く他の季節では息が上がってしまうようで、実際に冬だけが十分な活動が可能な時期であるという意味合いからも「冬の妖怪」であると言えるだろう。
他者からも冬の象徴として捉えられている様子があり、射命丸文は自身の執筆による新聞記事においてレティを「 冬の寒波に関連する者 」と評し、そのため人間の行った「 春乞い 」の儀式のターゲットともなったと考察している(『東方文花帖』書籍版)。
また『東方儚月抄』4コマ版(『月のイナバと地上の因幡』)では八意永琳が言及する「 冬の妖怪 」について、そのイメージとしてレティが描かれている。
さらに『東方鈴奈庵』では冬またはその訪れを表現する存在としても吹雪に乗って空を飛ぶレティが象徴的に描かれている(第四話冒頭のイメージカット)。
なおその一つ前のエピソード(二話前)には秋の季節の深まりまたはその終わりに向かう様子として東方Projectにおける秋の神々である秋静葉と秋穣子の二人が描かれている。
なお、レティは先の『文花帖』では氷の妖精であるチルノについて「自然の歪み」として妖怪である自身よりも力の弱いものとしているが、一方『東方天空璋』ではチルノは「 夏を克服 」しており、これは摩多羅隠岐奈の力の付与があってこそのものではあるもののチルノがレティの活動する季節である冬の対極に位置する夏でも力を削がれない可能性も内包していることを示すものでもあるなど、レティにとって予断ならない事態ともなっている。